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第1136号(平成21年1月5日) |

平成20年12月3日
平成21年度の予算編成に向け日医の見解を公表

中川俊男常任理事は,平成二十一年度の予算編成に向け,日医の見解を明らかにした.
同常任理事は,昨年十一月に発表された,財政審の「平成二十一年度予算の編成等に関する建議」,経済財政諮問会議の「平成二十一年度予算編成の基本方針(案)」で,依然として,「平成二十一年度の概算要求基準は堅持する」としていることについて,「平成二十一年度予算では,『重要課題推進枠』の中で,医師不足対策等を進める方向性も示されているが,社会保障全体の底上げを図らなければ,医療崩壊は食い止められず,国民の平時の安全は守られない.今こそ緊急事態と認識し,社会保障費抑制を撤廃すべきである」と主張した.
また,今回の財政審建議のなかで,被用者保険者間の保険料率の調整について言及されたことは,日医が,かねてから提案してきたことであり,評価できるとした.
医師不足については,「大学病院の医師派遣機能の低下や病院勤務医の厳しい勤務環境,およびそれを背景とした医師の病院離れ(開業医志向)などにより,医師を適正かつ効率的に配置できていないことが大きな原因の一つ」としたうえで,「病院と診療所間の診療報酬の配分の在り方や,医師の配置等に関する規制の在り方の見直しなど」を提起する記述に対して,大学病院の医師派遣機能の低下の原因は,新医師臨床研修制度にあり,同制度が医師配置の偏在化を通じて,医師不足を顕在化させたことは明らかと指摘した.
そして,「安心と希望の医療確保ビジョン」 でも,医師数を増加させることが明記され,また,「基本方針二〇〇八」 でも,医学部定員を過去最大程度まで増員するとしており,財政審は現在の医師不足の原因を正しく認識すべきであるとした.
医療費についても,最近ではその伸びが著しく抑制されているにもかかわらず,財政審はいまだに年三〜四%伸びるとしていると反発した.
さらに,財政審は公的医療保険を縮小しようとしているが,日本の対GDP公的医療費は,メディケア(高齢者・障害者)・メディケイド(低所得者)だけのアメリカより小さいと説明.財政審が過去の建議において主張している保険免責制も,少額の医療ほど,患者負担割合が高くなり,受診抑制や,保険料支払いの低下を引き起こす恐れがあるとして,明確に反対し続けていく姿勢を示した.
同常任理事は,現在の医療崩壊の主たる原因の象徴である,社会保障費の年二千二百億円の機械的削減を,まず撤廃することが大事であって,緊急対策としての「重要課題推進枠」の活用では,医療現場で生じているさまざまな問題の解決にはならないことを繰り返し述べてきたが,今後も,「二千二百億円の削減の撤廃」を訴え続けていきたいと主張した.
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