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第1144号(平成21年5月5日) |

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平成21年度予算・補正予算

政府の今年度予算・補正予算は,まだ全体は未成立であるが,がん対策は重点的に拡充されている.しかし,実際に現場がかかわる事業のほとんどは補助事業のため,地方行政による予算化を含めた対応が求められる.また,地域医師会による早期の的確な対応が必要である.
まず,平成十年から地方交付税化されているがん検診事業費が,昨年度から倍増の約千三百億円になった.しかし,一般財源化されたために,地域においてがん検診費用として検診受診率の向上や自己負担の減免などに,しっかり使われるような仕組みが必要となる.
さらに,がん検診の基盤整備とともに,精度管理の格段の向上やがん登録制度の確立等も含め,地域における総合的ながん対策も視野に入れた取り組みが求められている.
また,がん検診受診促進企業連携委託事業として約二億八千万円が一〇〇%国庫補助により,新たに予算化されている.
これは,がん検診受診勧奨に向けて効果的な普及啓発を進めるために,企業や施設等を活用し,特定健診と連携した取り組み等を行うもので,医師会として行政からの受託も可能である.特定健診の制度により,健診(検診)実施主体が保険者と行政とに分離されることで,がん検診受診率低下が懸念されているが,この事業により検診等の一体的な取り組みを展開することが可能になる.また,受診勧奨やがん検診の啓発などのさまざまな取り組みが地域や実施主体の特性を生かした中で展開されることが求められる.
さらに,女性特有のがん対策として補正予算の検討がなされている.乳がん,子宮がんといった女性のがんは早期発見されれば完治率が高いこと,若年での発症が増加する傾向にあることから,検診受診率の飛躍的な向上により死亡者の減少を図り,若い女性をがんから守るという視点から事業化され,二百億円強の予算が見込まれている.
具体的には,(一)一定年齢に達した女性への検診手帳交付,(二)子宮頸がんおよび乳がん検診の無料クーポン配布等で,対象者は,子宮頸がんは二十歳以上四十歳までの五歳刻みの節目検診,乳がんは四十歳以上六十歳までの五歳刻みの節目検診となっている.
また,女性の健康支援対策事業の拡充も盛り込まれている.
(常任理事 内田健夫)
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