日医ニュース
日医ニュース目次 第1182号(平成22年12月5日)

日本医師会テレビ健康講座(佐賀県)
「慢性心不全は自宅でゆっくり治せる?!〜インターネット時代がもたらした新しい試み〜」をテーマに

日本医師会テレビ健康講座(佐賀県)/「慢性心不全は自宅でゆっくり治せる?!〜インターネット時代がもたらした新しい試み〜」をテーマに(写真) 「日本医師会テレビ健康講座─ふれあい健康ネットワーク」の収録が,佐賀県医師会ならびにサガテレビの協力のもと,十一月六日,同テレビ局内で行われた.
 今回の番組は,「慢性心不全は自宅でゆっくり治せる?! 〜インターネット時代がもたらした新しい試み〜」をテーマに,佐賀県の新たな在宅療養支援の取り組みを紹介する内容であった.
 この試みは,慢性心不全の高齢患者の在宅療養を,IT技術を使って支えるもので,番組にVTR出演した野出孝一佐賀大学医学部循環器・腎臓内科教授,琴岡憲彦同准教授らのグループと,佐賀県医師会のかかりつけの医師たちが協力し,平成二十二年一月にスタートした.
 具体的には,患者が自宅において,専用の体重計と血圧計で測定したデータが,自動的にインターネットを介してサーバーに蓄積され,それを基に医師,看護師たちが適切な支援,健康管理を行うことで,再入院率の低下を目指している.現在の参加患者は二十七名で,このうち再入院した患者は二名のみである.
 当日,番組に出演した池田秀夫佐賀県医師会長は,「先端技術を駆使しても,青写真どおりにいかないこともある.より人間的なサポートが,医療では特に大切」としたうえで,「この取り組みを“佐賀モデル”として確立したい」と将来展望を述べた.
 また,石川広己常任理事は,「在宅療養には多くの患者が関心を持っている.この“佐賀モデル”は,日本全体の在宅医療の参考になる」と期待感を示した.
 番組は,十一月二十日(土)にサガテレビで,午後二時三十分から三十分間放映された.

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