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第1208号(平成24年1月5日) |
日本医師会 10大ニュース 2011
※例年掲載している「日医医師日誌」2011年版は,別記事でご覧いただけます.

1 東日本大震災の被災地支援を実施
3月11日の震災発生直後から,会内に原中勝征会長を本部長とした災害対策本部を設置.連日会議を開催して,被災地支援の方法等を検討するとともに,全国の会員の先生方の協力の下にJMATを組織し,被災地支援に当たった.
また,3月19日には,日本製薬工業協会,アメリカ軍,自衛隊の協力を得て,医薬品を岩手,宮城,福島の3県に搬送した他,会内に「福島県原子力災害からの復興に関するプロジェクト委員会」を設置し,福島第一原子力発電所の事故により被害を受けた会員医療機関の損害賠償と復旧・復興について検討を行った.
更に,政府からの要請に基づき,東日本大震災の被災者の健康を支援するため,医療関係団体と共に被災者健康支援連絡協議会(代表:原中会長)を立ち上げた.これまでに,全国の大学病院の協力の下に「医療支援のための医療者派遣システム」を構築した他,政府に対して2回にわたり,要望書を提出.現在は構成団体も18組織34団体となり,関係省庁も参画して,被災地支援の方策について検討を続けている.
なお,被災地の医療施設の復興支援等を目的とした「東北地方太平洋沖地震義援金」には,会員の先生方始め関係団体から,約18億円もの支援が寄せられた.
2 受診時定額負担の導入反対,TPP交渉の中での公的医療保険の堅持のため,総決起大会を開催
患者負担増を伴わない持続可能な社会保障制度の確立と国民皆保険制度の恒久的堅持を求める国民の声を政府に届けることを目的として,12月9日に日本の医療を守るための総決起大会を,日医会館大講堂で開催.約1,000名の参加者の総意として,受診時定額負担の導入に反対するとともに,TPPの交渉の中で公的医療保険の堅持を求める旨の決議を全会一致で採択した.
大会に先立って,12月2,5の両日には,原中会長始め国民医療推進協議会の役員が横路孝弘衆議院議長,平田健二参議院議長をそれぞれ訪ね,受診時定額負担に反対するために行った署名(7,732,801名)の結果を基に,受診時定額負担の導入に反対する陳情を行った.
また,TPPに関しては11月2日に,原中会長が厚生労働省で大久保満男日本歯科医師会長,児玉孝日本薬剤師会長等と共に記者会見を行い,政府が今後も国民皆保険を守ることをはっきりと表明し,国民の医療の安全と安心を約束しない限り,TPP交渉への参加を認めることは出来ないとの見解を明らかにした.
3 「医師養成についての日本医師会の提案
─医学部教育と臨床研修制度の見直し─(第2版)」を公表
昨年1月に公表した第1版に,都道府県医師会,病院団体,全国医学部長病院長会議などから意見を聞いた上で修正を加え,4月20日に公表した.
その中では,各都道府県に設置する「医師研修機構」を束ねる「全国医師研修機構連絡協議会」の設置を提案.人口や地理的条件など,地域の実情を踏まえて,研修希望者数と全国の臨床研修医の募集定員がおおむね一致するよう,協議会で都道府県ごとの臨床研修医募集定員数を設定することにより,医師偏在の解消を図ることを提言している.
4 医療事故に関する検討委員会(プロジェクト)答申まとまる
会長諮問「医療事故調査制度の創設に向けた基本的提言」に対する答申が取りまとめられ,6月20日に寺岡暉委員長(寺岡記念病院理事長)から原中会長に提出された.
その中では,「全ての医療機関に院内医療事故調査委員会を設置する」「医療界,医学界が一体的に組織・運営する『第三者的機関』によって,医療事故調査を行う」「医師法21条の改正を行う」「ADR(裁判外紛争解決手続)の活用を推進する」「患者救済制度を創設する」という5つの事項を提言している.
5 会長選挙制度に関する検討委員会の答申まとまる
会長諮問「会長選挙制度の在り方について」に対する答申が取りまとめられ,3月25日に長瀬清委員長(北海道医師会長)から原中会長に提出された.
本委員会では,平成25年11月末日を期限とした新公益法人制度への移行を見据えながら,より良い役員選挙制度の実現に向け,検討を重ねてきた.答申の中では,代議員選挙の枠組みの中で会員の声を反映させるために,「代議員・予備代議員選出ガイドライン(仮称)」(案)を作成し,公表している他,「選挙管理委員会の設置」を提言している.
なお,答申に基づいて,日医では11月に「選挙管理委員会」を設置した.
6 原中会長が中央防災会議「防災対策推進検討会議」の委員に
日医はかねてから,政府に対して,中央防災会議への参画を強く求めてきたが,中央防災会議の下に新設された「防災対策推進検討会議」の委員に,原中会長が就任することになった.
同会議は,東日本大震災における政府の対応を検証し,同大震災の教訓の総括を行うとともに,防災対策の充実・強化を図ることを目的としており,平成24年の夏ごろに最終報告を取りまとめる予定となっている.
7 在宅医療連絡協議会を立ち上げ
今後ますます在宅医療が重要になることを踏まえ,地域包括ケアにおける病院・診療所等を含めた医療提供体制の在り方等の検討を行うことを目的として,在宅医療連絡協議会を立ち上げた.協議会には,外部からの有識者6名に加えて,日医から横倉義武・中川俊男両副会長,三上裕司・今村聡・葉梨之紀・高杉敬久・鈴木邦彦各常任理事も加わって,精力的な議論を行っている.
8 日医推薦の中医協委員3名の再任が決定
中医協委員の任期満了に伴い,小宮山洋子厚生労働大臣は,日医からの推薦を基に鈴木常任理事,安達秀樹京都府医師会副会長,嘉山孝正国立がん研究センター理事長の3名の再任を決定した.民主党政権発足時,日医の推薦が反映されることなく,中医協委員が決定されるという事態が起きていたが,委員の選任に関しては正常な姿に戻ることとなった.
9 日医総研シンポジウム「更なる医療の信頼に向けて─無罪事件から学ぶ─」を開催
日医総研シンポジウムを7月24日に,526名の参加者の下,日医会館大講堂で開催した.
当日は,「東京女子医大事件」「杏林大学割り箸事件」「県立大野病院事件」の当事者や弁護士を交えて,医療事故と刑事裁判の在り方について熱心な討議が行われた.
10 学校医を対象とした放射線に関する研修会を開催
放射線に関する学校医向けの研修会を10月28日,文部科学省との共催により静岡市内で初めて開催した.
福島第一原子力発電所の事故を踏まえて,学校においても放射線に関する健康教育を充実させる必要があることから,日医では,文科省に対して,学校医等へ研修の充実を強く求めてきた.本研修会は,その要望を受けて開催されたものである.
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