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第1210号(平成24年2月5日) |
中医協(1月13・18・20日)
次回改定に向けて現時点での骨子まとまる

中医協総会が一月十三,十八の両日,厚生労働省で,公聴会が二十日に愛知県津島市でそれぞれ開催された.
十八日の総会では,小宮山洋子厚労大臣から中医協に対して,昨年末の予算編成過程で決定された改定率と,社会保障審議会医療保険部会・医療部会において策定された「平成二十四年度診療報酬改定の基本方針」に基づいて診療報酬点数の改定案を作成するよう,諮問が行われた.
これを受けて,中医協では,平成二十四年度診療報酬改定に関するこれまでの議論を踏まえて,「平成二十四年度診療報酬に係る検討状況について(現時点の骨子)」を取りまとめた.
また,中医協では,医療の現場や患者等国民の意見を踏まえながら,幅広く議論を進めるという観点から,本骨子に対するパブリックコメントを求めることを決定した.
再診料の見直しを強く要求─診療側
骨子取りまとめに当たっての議論の中で,安達秀樹委員は,診療所の再診料の問題が骨子の中に触れられていないことを問題視するとともに,「再診料は診療所の体力の基礎を支えるものである.前回の改定では,診療所の再診料の引き下げが財源論ありきで決められてしまったが,今回の改定においては検討課題に加えてその見直しについて議論すべき」と主張した.この問題に関しては,鈴木邦彦常任理事も「診療所の機能を維持することは,病院勤務医の負担軽減のための究極の対策である」として,再診料の点数を前回改定で引き下げられる前の点数に戻すことを求めた.
これに対して,支払側は,限られた財源を評価すべきところに重点的に配分すべきというのが今回の改定に対するわれわれのスタンスだと説明し,再診料の引き上げには強く反対する姿勢を示した.
地域医療貢献加算に関しては,鈴木常任理事が,名称や要件等を変更してより多くの医療機関が算定出来るようにすべきと主張.安達委員は見直しの方策として,二十四時間三百六十五日対応出来るところと,準夜帯のみ対応出来るところなどに分けて評価することを提案した.名称の変更や要件の見直しについては,支払側も了承したことから,今後見直しに向けた議論を開始することになった.
同一医療機関において同一日に複数の診療科を受診した場合,再診料は一回のみ算定するとされていることに関しては,診療側が強くその見直しを求めたのに対して,支払側は患者に更に負担を求めることは容認出来ないとして反対する考えを示した.
その他,鈴木常任理事は在支診,在支病以外でも在宅医療に取り組んでいるところがあるとして,その評価を求めるとともに,精神科病院の経営の厳しさを指摘して,その改善を要求.更に,長期療養患者が比較的少ない十三対一,十五対一病棟において,九十日を超えて入院する患者を対象として,(一)医療区分及びADL区分を用いた包括評価を導入する,(二)平均在院日数の計算対象とする─という二つのパターンから医療機関に選択してもらうとしていることについては,医療機関経営への影響が大きすぎるとして,改めて懸念を表明した.
また,十三日の総会では,厚労省事務局より,一月六日に閣議報告された「社会保障・税一体改革素案」の消費課税に関する部分についての説明が行われた.
素案の中で,「医療機関等の消費税負担について,厚労省において定期的に検証する場を設ける」としていることに関して,鈴木常任理事は,「消費税率が一〇%に引き上がるまでに,中医協で抜本的な見直し策を検討するという意味か」と質問.これに対して,厚労省は,「検証の場をどこに設けるかは決まっていないが,議論してもらう際には医療に係る消費税の課税のあり方等幅広く議論してもらうことになる」とした.また,この問題に関連して,安達委員は,消費税を診療報酬で手当てすることはやめるべきだと主張した.
国民の声を反映させるため,公聴会を開催
二十日には,約四百五十名の参加者の下,愛知県津島市内において,公聴会が開催された.
公聴会は,医療の現場や患者等の国民の声を,診療報酬改定に反映させるために行われたものであり,当日は公益委員から選任された十一名が意見を述べた.
小林博岐阜県医師会長は,身近な医療機関として,重要な役割を果たしている有床診療所の数がここ数年で激減していることを報告.その数をこれ以上減らさないためにも,入院基本料を引き上げるとともに,再診料を前回改定前の水準に戻すことが必要だと強調した.また,病院勤務医の負担軽減策として,病院から診療所への逆紹介を更に評価することを提案した.
その他,発言者からは,「限られた財源を効率的・効果的に配分すべき」「超高齢社会に備えて,長期的な視点に立ったグランドデザインを作成し,その下で診療報酬体系を検討すべき」といった意見や,「訪問看護の回数制限の緩和」「細菌検査の点数の細分化」を求める要望も出された.
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