日医ニュース
日医ニュース目次 第1217号(平成24年5月20日)

新役員紹介
─就任に当たっての抱負と担当業務を紹介─

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今村 定臣 常任理事

新役員紹介/─就任に当たっての抱負と担当業務を紹介─(写真) 六年前,日医常任理事に就任した当時,医療崩壊,就中(なかんずく)産科医療の崩壊の再生が担当役員としての最大の任務でありました.産科医療補償制度の設立,妊婦健診の公費負担拡大,出産育児一時金の増額等の諸施策により産科医療を取り巻く環境は少しずつ改善されつつありますが,再生の端緒に着いたに過ぎません.
 改正母体保護法は日医の要望どおりの決着を見ましたが,今後は内容の見直しや研修のあり方などについて,プロフェッショナル・オートノミーの名に恥じないものにしていく必要があります.子ども虐待は社会的にも大きな問題であり,医療が介入しなければ解決出来ないことは明らかでありますから,関係団体とも連携して積極的に取り組んでまいります.
 医事法関係では,医療基本法の制定が喫緊の課題となってきています.患者の権利を守りながら,一方では医療提供者側の立場を十分に考慮したものを目指します.生殖補助医療に係る法の制定も視野に入ってきました.生命倫理を中心として,医師会,医会がその運用に十分に関与出来るものにしたいと思います.
 治験に関しては,現段階においても,ある程度開業医の先生方には治験に参加して頂いておりますが,更なる質の向上と裾野の拡大を目指して,各地での研修等に取り組んでまいります.

先端医療,周産期・乳幼児保健,医事法制,治験

三上 裕司 常任理事

新役員紹介/─就任に当たっての抱負と担当業務を紹介─(写真) オールジャパン体制を目指してスタートした新執行部で総務・財務という重要な役割を任され,責任の大きさを実感しています.全ての役職員がそれぞれの役目を十分果たすことが出来るよう,透明性の高い運営を心掛けるとともに勤務医を含めた入会促進策を進め,医師会の組織強化を図らなければなりません.また,公益法人への移行手続きを円滑に進めていきたいと思います.
 精神保健はうつ対策,自殺予防について産業保健,学校保健におけるメンタルヘルスの視点からも引き続き検討していきます.更に高齢化社会の中で急増する認知症について,BPSD(認知症の行動・心理症状)対策や認知症疾患医療センターの活用など,精神科医療と介護保険制度の両面から地域包括ケアシステム構築の実現を目指します.
 病院については,次期医療法改正を見据え,社会保障審議会医療部会などの関係会議において,病院団体と意見の統一を図りながら地域医療における病院医療の役割を明確にするとともに,在宅医療への支援や経営面などに関する意見も発信していきたいと考えます.
 年金・税制では医師の生涯設計上の重要性に鑑み医師年金を従来どおりに運用出来るよう努めるとともに,医業経営上極めて大きな影響のある控除対象外消費税問題の解決に全力を尽くします.

総務,財務,会員福祉(保険等),年金・税制,医業経営,病院,精神保健

石井 正三 常任理事

新役員紹介/─就任に当たっての抱負と担当業務を紹介─(写真) 東日本大震災に際しては,救急災害担当としてJMAT活動への参加を全国にお願いしました.圧倒的な自然の破壊力を目の当たりにしてうちひしがれた震災後の状況で,わが国を代表する医療者としての皆様方より,湧き上がるような人道支援のパワーが全国から被災地に寄せられ,胸を熱くする思いがありました.
 国際活動においても各国からさまざまな応援を頂き,昨秋の世界医師会総会では,犠牲者への全員黙祷に続いて日医の活動を報告する機会が与えられ,各国医師会の災害対応のガイドラインとも言うべき「WMAモンテビデオ宣言」に結び付きました.ヒューマニズムを実践する団体としての医師会活動が,国境を越えた共通の思いに発していることを改めて実感しました.ハーバード大学や米軍から示された支援も忘れることが出来ません.
 また,日医総研の活性化にも努め,平時と有事にまたがる会務の遂行を支えてきました.平成二十二〜二十三年度に,「国民皆保険五十周年〜その未来に向けて」「さらなる医療の信頼に向けて─無罪事件から学ぶ─」「災害医療と医師会」などのシンポジウムを企画して,喫緊の課題を正面から取り上げ,日医の業務をじかに支えてきました.
 これまでの経験を踏まえ,「WMAソウル宣言2008」に在るプロフェッショナル・オートノミーに立脚した医師の原点を見据えながら,国民医療を担う日医の活動や地域医療を通じて,会員の皆様と共に国民の健康を守る活動に専心したいと考えています.

救急医療,国際,日医総研,図書館

葉梨 之紀 常任理事

新役員紹介/─就任に当たっての抱負と担当業務を紹介─(写真) 私は四月一日の日医代議員会で再選され,二期目を迎えます.二年前は長く続いた自民党政権が交代し,新たに誕生した民主党政権に国民の期待が集まりました.しかし,沖縄に端を発した日米外交問題の失敗,昨年三月十一日の東日本大震災,それに続いた原発事故に対する復旧・復興支援が停滞しています.財政・金融政策を含めて国政を担う政権与党の威信は地に落ちた感がいたします.
 また,経済状況は,ここ二十年間続いているデフレにより深刻な不況が続いており,雇用は落ち,若年者の就業は最悪であり,生活保護者も増えております.われわれ医療関係者にとっては,自民党小泉内閣以来十年間続いた医療費を始めとした社会保障費の削減策が止まり,わずかではありますが医療・介護のプラス改定が行われたことは救いでありました.
 日医は地域医療の実情に合わせて,各地域医師会・行政と協力していきます.政治的には,与野党の理解を得ながら,厚生労働省を始めとする国と交渉することが必要です.
 私の担当は,前期に引き続き,共同利用施設,医師賠償責任保険,医療廃棄物で,有床診療所対策は副担当となりました(全国有床診療所連絡協議会の会長兼務のため).これから二年間よろしくお願いします.

共同利用施設,医療廃棄物,医賠責

高杉 敬久 常任理事

新役員紹介/─就任に当たっての抱負と担当業務を紹介─(写真) 東日本大震災は大きな傷跡を残し,高齢社会に備えて準備していた日本に予想外の試練を求め,危機的状況に対して“政府の対応は場当たり的で将来を見据えたものとはとても思えない”との論調が散見されます.このような時,日医会長選挙が行われたことに批判的な意見もありましたが,代議員会は新しい展開を選択しました.“医療は社会の安全保障であり,世界一の実績を上げている国民皆保険を維持せよ!”とのメッセージだと思っています.
 引き続き担当する医療安全は,医療崩壊につながらないよう,医療関連死で医師が刑事処罰に問われることのない仕組みを作っていくことが,医療の未来の道につながると信じ努力します.更に,新しく設けられた検案は,災害も含めた無念な死に応えることが医師の重大な使命と心得,指針作りを致します.日医は日本医学会と両輪で,医療界をリードしていかなくてはなりません.医療の先端分野の開拓と展開,更に実践への道を支える日医にしたいと思います.
 精度管理については,医療信頼の砦であり,重大な日医の役目と信じ,引き続き質の向上に努めてまいります.
 また,新しく担当する介護保険は課題山積です.先進諸国の高齢化政策の模範として,日本のあり方を模索したいと考えておりますので,多くの応援と批判の声をお寄せください.

介護保険・福祉,医学会,精度管理,医療安全,検案

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