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第1233号(平成25年1月20日) |

1月9日
エパデールのスイッチOTC薬化について

中川俊男副会長は,まず,昨年の十二月十九日,薬事・食品衛生審議会薬事分科会で,エパデールのスイッチOTC薬化について協議をした際に,エパデール購入時に患者が記入するセルフチェックシートの見直し及び二〇〇二年に一般用医薬品承認審査合理化等検討会が取りまとめた中間報告書「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」の見直しを提案し了承を得て,中間報告書の見直しについては,新たに検討の場をつくることになったことを報告した.また,エパデールのスイッチOTC薬化が生活習慣病分野でのスイッチOTC薬化の先鞭をつけるものではないことも確認しているとした.
更に,昨年末にエパデールのスイッチOTC薬化が承認されたことが発表されているが,日医は厚生労働省の担当部署と協議をし,エパデールのセルフチェックシートの修正を行い,製造販売元の製薬会社も了解したと説明を行った.
同副会長は,セルフチェックシートには,初回購入者用と二回目以降用の二種類があり,どちらのシートにも,冒頭,『このお薬の使用は,医療機関を受診された方に限られます』と明記されていることを説明.そして,シートの内容を解説し,適切に修正したことを明らかにした.
その上で,同副会長は,「日医としては,基本的に,生活習慣病治療薬がOTC薬化されるのはなじまないと考えており,新たなセルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方についての検討の場では,そうした考えで臨みたい」とした.また,生活習慣病は,いわゆる万病の元であるので,高脂血症以外の生活習慣病の発見が遅れたり,薬を服用している安心感から食事に対する配慮や運動,禁煙といったことがおろそかになる心配があることや,薬局だけで済ますことの危険性を指摘し,これらも含めて議論を深め,結論を出したいとの意向を示した.
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