日医ニュース
日医ニュース目次 第1253号(平成25年11月20日)

横倉会長
医学部新設問題等で,安倍総理と会談

横倉会長/医学部新設問題等で,安倍総理と会談(写真) 横倉義武会長は十月三十一日,今村聡副会長と共に総理官邸を訪問し,安倍晋三総理と,(一)医学部新設,(二)次期診療報酬改定,(三)保険外併用療養の拡大,(四)健康医療政策立案の場への参画─等の問題について会談を行った.
 横倉会長はまず,日医が国民にかかりつけ医を持ってもらえるよう運動を展開していることを説明し,政府に対して,診療報酬上の対応を含めたバックアップを要請.その上で,(一)については,(1)医学部を新設すると,教員確保のため,医療現場から約三百人の教員(医師)を引き揚げざるを得ないこと(2)医学部の定員増により,既に千四百十六人が増えていること─などを挙げ,改めて医学部新設に反対する考えを伝えた.これに対して,安倍総理は一定の理解を示し,慎重に対応していきたいと述べた.
 (二)では,横倉会長が,薬価の引き下げ分を診療報酬本体の改定財源に充てることは不適当とする財務省の考えを批判.薬剤は診察等と不可分一体であり,その財源を切り分けるべきではないとするとともに,わが国では医療・介護分野で多くの雇用を生み出していることを指摘し,その維持のためにも財源の手当てが必要だと訴えた.これに対して安倍総理は,経済がデフレから脱却してインフレ傾向に転じつつあるとの基本認識を示し,医療経済実態調査の結果などを総合的に勘案して判断したいと述べた.
 また,(三)では,「保険外併用療養は保険導入を目指した評価途上の技術を保険適用につなぐための過渡的な取り扱いとすべき」との日医の考えに理解を求めた.

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