日医ニュース
日医ニュース目次 第1275号(平成26年10月20日)

アジア大洋州医師会連合(CMAAO)マニラ総会開催される

アジア大洋州医師会連合(CMAAO)マニラ総会開催される(写真) アジア大洋州医師会連合(CMAAO)マニラ総会が九月二十四日から二十六日まで,フィリピンのマニラで開催され,日医から横倉義武会長,松原謙二副会長,石井正三・石川広己両常任理事,村田真一弁護士(CMAAO法律顧問)が代表出席した.なお,日本医師会Junior Doctors Network:JDN(JMA─JDN)からは柴田綾子医師が参加した.
 総会前日の二十三日には,石井常任理事が葛西健WHO西太平洋地域事務局(WPRO)事業統括部長を訪問し,地域における感染症情報と,エボラ出血熱,デング熱の状況について意見交換及び議論を行った.
 参加は十八加盟国医師会中十三医師会で日本,香港,インド,インドネシア,韓国,マレーシア,バングラデシュ,ミャンマー,ネパール,フィリピン,シンガポール,タイ,台湾,欠席は,オーストラリア,カンボジア,ニュージーランド,スリランカ,マカオであった.総会出席者は約七十名,来賓としてマーガレット・ムンゲレラ世界医師会長(ウガンダ医師会長),ロバート・ワーアメリカ医師会長が招待された.
 二十四日の開会式では,新会長にフィリピン医師会のホセ・アサ・サビリ元会長が就任した.理事会では,CMAAO事務総長である石井常任理事が,二〇一三年十一月から直近九月までの活動内容を報告した.財務委員会から,加盟国医師会の災害支援に対する基金創設の提案があり,横倉会長は日医でも災害支援のための積立金があることを紹介し,賛成の意を示した.
武見記念講演で
モントーヤ教授と横倉会長
 二十五日の武見太郎記念講演では,ジェイム・モントーヤ・フィリピン医科大学医学部教授の講演があり,横倉会長より,武見記念講演の歴史の紹介と感謝の辞が述べられ,記念の楯が授与された.
 シンポジウムは,「情報社会におけるヘルスデータベース」をテーマとして開催され,ムンゲレラ世界医師会長,ワーアメリカ医師会長からの基調講演の後,それぞれの国における状況報告が行われた.
 日医からは,石川常任理事が,日本の代表的なヘルスデータベース,ビッグデータ時代の個人情報保護,国民番号制度のあり方について説明するとともに,今年から本格稼働した日医認証局の仕組み及び医師資格証を紹介した.
シンポジウムで医師資格証を
紹介する石川常任理事
 カントリーレポートでは,石井常任理事が,まず横倉会長の日医会長職再選と新たな二年間の任期を紹介.政策面では団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年を見据え,病床の機能分化と連携,在宅医療・介護の充実,医療従事者の確保と勤務環境の改善等により,国民皆保険の下,「かかりつけ医」を中心とした地域包括ケアの推進の重要性と医師会の役割について述べた.
 また,インド医師会からの途上国における深刻な多剤耐性菌の問題と結核の再流行についての報告に関連して,本総会では,WPROストップ結核・ハンセン病撲滅チームの錦織信幸担当官を招いて現状及び対応策についての説明を受けた.
 二十六日の総会全体会議では,「ヘルスデータベースに関するCMAAO決議」が採択された他,次期会長にラー・ムラ ミャンマー医師会長が,第一副会長にラサート・サルンビバット タイ医師会長が指名された.
 また,今後の総会の開催地は,二〇一五年がミャンマー(ヤンゴン),二〇一六年がタイ(バンコク)に,それぞれ決定した.

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