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第1288号(平成27年5月5日) |
4月8・15日
世界保健機関西太平洋事務局 日本の麻しん排除を認定
小森貴常任理事は,平成二十七年三月二十七日に世界保健機関(WHO)西太平洋事務局により西太平洋地域の三国(日本,ブルネイ,カンボジア)が麻しんの排除状態にあることが新たに認定されたことを報告した.
WHOでは,麻しんをワクチン接種の徹底により流行を完全に防ぐことができる疾患であると位置づけて積極的な接種活動を行っており,日本の麻しんの排除認定は,西太平洋地域では,オーストラリア,マカオ,モンゴル,韓国に続くものとなった.
同常任理事は,日医では,毎年三月に実施している「子ども予防接種週間」等を通じて,麻しんを始めとする予防接種の接種率向上に取り組むとともに,都道府県・郡市区医師会等にも協力を依頼して各地域における接種率の向上に尽力してきたことを説明.「今回の麻しん排除認定は,各地域における都道府県・郡市区医師会,関係医療機関,会員の先生方の尽力の賜物である」として,改めて感謝を述べた.
その上で,「今後も麻しんの排除状態を維持するため,予防接種の接種率九五%以上を継続し,輸入症例にも対応しながら,麻しん対策を推進していく」とした.
更に,風しんについても,「海外から多くの人が訪れる東京オリンピック開催の二〇二〇年までに,風しん排除を達成したい」と述べるとともに,「先天性風しん症候群(CRS)の発生をなくすためには,風しんの抗体を持たない成人への予防接種も重要であり,風しん排除に向けて日医として取り組んでいく」とし,都道府県医師会等にも協力を求めた.
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