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【小学生の部】<優秀賞>
「先生、心から、ありがとう」


宮下 月希(新潟県)

 夏休み後半、学校の夏祭りがあり、着物を着せてもらい、私はクラスで出すお店の店長をするというのもあり、張り切って出かけました。夜は、父と合流する約束で、朝仕事へ父は行きました。学校に行って1時間経(た)った頃、私が店番すると同時に、母が弟を連れて青ざめた顔で担任の先生へあいさつをして、私をむかえに来て、私の手をにぎり、

「急いで!! パパが救急車で運ばれたよ。今すぐ病院へ行かないと!!」

 と言いました。朝、笑いながら家から出た父だったので、倒れた、救急車で運ばれたと聞いても信じられませんでした。車の中で、初めは、祭りを途中で帰らなければいけない怒りの気持ちでいっぱいでしたが、病院へ近づくにつれて、父が心配になってきて心ぞうのドキドキが早くなっているのを感じました。

 治りょう室へ入ると父は、はだかで、たくさんの機械を取りつけられ、顔に大量の汗をかき意識がなく目をつむったままでした。

 父は、熱中症で倒れて、歩く事も出来なくなり、はって外へ出ようとしたところ、通りがかった人に発見され救急車で運ばれたと聞き、水分不足と言われ、びっくりしました。父のカバンの中を見ると飲んだと思われるペットボトルが6本、着がえて汗ぐっちょりの服が5枚も出てきました。そんなに飲んでいるのになんで?という気持ちと、どれだけ汗かいたんだと、着がえた服の量にもおどろきました。こんなに飲んでも足りなかった水分。熱中症の怖さを父の姿を見て初めて知りました。

 体がけいれんを起こして目も開けない姿を私は、ショックで顔をそむけてしまいましたが、まだ小さい弟は、機械につながれた父を見てもっとショックだったようで、下を向き、口びるをかみしめて今にも泣きそうでした。

 そんな私たちを見た父の側(そば)にいた先生が、

「大丈夫だよ。パパもうちょっと点滴したら元気になると思うから大丈夫だよ」

 そう言って弟の頭をなでてくれました。そして場ちがいの着物で行った私にも、

「お姉ちゃんお祭りだったの? パパが心配で帰って来たんだね。ごめんね。パパのこの姿かわいそうだけど必ず良くなるから安心してね。びっくりしたよね? 大丈夫だよ」

 と言って、その後も、父の様子を見ながら、私達を元気づけようと声をずっとかけてくれました。

 父が、倒れるなんて初めての経験で不安でたまらなかったけれど、先生の私達への心配を取りのぞいてあげようの気持ちが、すごく伝わり、不安が、とれていきました。父は、それから数時間後、意識をとり戻し目を開けました。先生も一緒に、良かったねと大きな目を開けてよろこんでくれた笑顔が今でも忘れられません。父の事を元気にしてくれた感謝は、もちろん、まだ幼い私達に気づかいしてくれながら父の事を治りょうしてくれ、命を助けてくれた先生の優しさと思いやりの心は、一生忘れません。『先生!ありがとう!』