白クマ
日医白クマ通信 No.1012
2008年9月25日(木)


第1回学術推進会議(V)
「医師の生涯教育と認定医制・専門医制について検討」

第1回学術推進会議


 第V次学術推進会議の初会合が、9月17日、日医会館で開催された。

 前期の同会議では、「かかりつけ医の質の担保について―日医認定かかりつけ医(仮)の検討―」をテーマに、いわゆる「総合医・総合診療医」の名称や認定制度創設の可否、認定方法について議論し、最終的に制度を設けるかどうかは日医の判断に委ねるとしていた。

 冒頭、あいさつに立った唐澤人会長は、「日医内でも、繰り返し、『地域医療、保健、福祉を担う幅広い能力を有する医師』の認定制度創設について議論を重ねている。役員間では、日医が認定を行うという点でのコンセンサスは得ており、この制度を推進していくという考え方で、都道府県医師会に意見を求めた」とし、10月3日には「平成20年度都道府県医師会『地域医療、保健、福祉を担う幅広い能力を有する医師』認定制度に関する協議会」を開催するとした。さらに、日医の生涯教育制度の実績を紹介し、「医師の生涯教育の質をどう高めていくのか、どういう方向に向けて進めていくのか、大所高所からの議論をお願いしたい」と要請した。

 座長には久史麿日本医学会長、副座長には中嶋ェ三重県医師会長が選任され、会長から諮問「医師の生涯教育と認定医制・専門医制」が手交された。

 議事では、飯沼雅朗常任理事が、認定制をめぐる議論の一連の経過を説明したうえで、現在、改訂作業が行われているカリキュラムへの理解を求めた。また、名称については、厚生労働省の構想と混同しないよう再考が必要だとし、「地域医療、保健、福祉を担う幅広い能力を有する医師」の内容を的確に表現できるものとして、12個の候補が挙げられていることを紹介した。

 自由討議では、新制度施行に伴う経過措置や、認定コース、認定機関など、さまざまな切り口で意見交換が行われた。都道府県医師会や郡市区医師会に対して十分な説明を行い、現場の理解を得て進めるべきだとする慎重な意見も出される一方、医療の質や社会的信用を高めるためにも積極的に取り組むべきだとの発言が相次ぎ、制度定着には時間がかかるが、前向きに取り組んでいくことが必要だとされた。

◆問い合わせ先:日本医師会生涯教育課 TEL:03-3946-2121(代)


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