白クマ
日医白クマ通信 No.1046
2008年11月14日(金)


定例記者会見
医師確保のための実態調査 ―中間速報―
―内田常任理事

内田健夫常任理事


 内田健夫常任理事は、11月12日の記者会見で、「医師確保のための実態調査」の中間速報を公表した。

 同常任理事は、医師不足の顕在化により、現在、医師養成数の増加が求められていることから、医師不足・偏在が顕著な地域および診療分野を洗い出し、医師確保対策の優先度、重要度の決定に資するため、都道府県医師会と病院、それぞれを対象にアンケートを行った、と調査の目的を説明し、以下の報告を行った。

 「都道府県医師会調査」は、現時点で、有効回答数は42(89.4%)であり、調査の結果、二次医療圏の8割で病院医師が不足していると捉えられていること、医師確保対策として、「小児救急電話相談事業」が39医師会で実施され、効果があったこと、「都道府県域を越えた連携」、「医師派遣システムの構築」も、実施県は少ないが、ある程度の効果があったことがわかった。

 「病院調査」は、有効回答率48.2%で、平成20年度臨床研修プログラム参加病院1,296(53.3%)施設、一般病院(1/2抽出) 1,250(43.4%)施設、精神科病院(1/5抽出) 122(53.7%)であった。調査の結果では、診療科別の医師数は、産科・産婦人科、内科、精神科の減少が多かった。また、医師不足を理由とした内科での外来の閉鎖・休止・縮小等が目立った。大学病院では、約半数で医師が増加したものの、依然として「不足」していると考える病院長が6割近くあった。大学病院以外の研修病院では、約7割が不足と感じていた。

 同常任理事は、診療科別、地域別の問題点の詳細分析を行ない、優先的・重点的に医師確保対策を進めるべき分野や具体的方策を検討し、12月には最終報告をまとめ、グランドデザイン2008に盛り込む予定であると述べた。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第一課 TEL:03-3946-2121(代)

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