白クマ
日医白クマ通信 No.1323
2010年9月16日(木)


定例記者会見
「訪問看護の一人開業の解禁に反対」
―三上裕司常任理事

定例記者会見


 三上裕司常任理事は、9月15日の定例記者会見で、平成22年9月10日に閣議決定された「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」の中に、規制・制度改革事項として取り上げられた、「訪問看護ステーションの開業要件の緩和(一人開業の解禁)」について、日本医師会として反対する姿勢を示した。

 同常任理事は、反対する理由として、以下を述べた。

 (1)現在、訪問看護ステーションについては、小規模な事業所ほど経営状況が悪く、夜間・緊急時等の対応ができないなど、サービスを安定的に供給できてない状況にある。

 (2)特に、夜間や緊急時の対応については、他の業務に対応している場合や、病気等により休暇を取得している場合などに必要なサービスが提供できず、その結果、利用者に悪影響を及ぼすおそれがあること等への配慮が必要である。

 (3)医療・介護・生活支援サービスを包括的に提供し、24時間365日を通した緊急時の対応が可能な地域包括ケアシステムの構築が現在求められており、地域包括ケア研究会の報告書にも書き込まれているが、訪問看護はその中核的な役割を果たすと考えられ、訪問看護サービスの安定的な供給が必要である。

 また、三上常任理事は、仮に訪問看護ステーションの一人開業が認められた場合であっても、「看護師一人で医療ニーズの高い利用者を支えることは、負担が大きい」「事務負担や経営上の問題のため事業所の維持が困難である」等の理由から事業所の廃止が増え、結果として、現場から遠ざかっている潜在看護師の雇用創出にはつながらないとの考えを述べた。

 今回のことについて、三上裕司常任理事は、「安易な開業を認めることは、問題の多い看護師の一人開業を促し、結果として訪問看護サービス整備促進に、負の影響を与えかねないと危惧している。配置要件の緩和ではなく、まずは、サテライト事業所等仕組みを周知し、拡充していく形で訪問看護サービスを広げていくことが肝要と考える」と述べた。

◆問い合わせ先:日本医師会介護保険課 TEL:03-3946-2121(代)


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