白クマ
日医白クマ通信 No.1524
2012年3月19日(月)


定例記者会見
「国民生活安全対策委員会報告書」について
―石川常任理事

定例記者会見


 石川広己常任理事は3月14日の定例記者会見で、国民生活安全対策委員会が、3月13日に小澤明副委員長(東海大学医学部専門診療学系皮膚科学教授)から原中勝征会長に提出した報告書について説明した。

 本報告書は、原中会長からの諮問「『国民の健康で安全な生活』の確保に向け、医師会として何をすべきか、何ができるか。〜国民が生活する上で生命・健康に脅威となる重大な事象の検証及びその対策〜」を受け、取りまとめられたものである。

 内容は、序.はじめに、(1)国民の健康で安全な生活の確保に向けて、(2)医師会として何をすべきか、何ができるか、(3)おわりに―を柱として構成されている。また、別添として、「健康食品安全情報システム委員会報告書」が添付され、本委員会の小委員会である、健康食品安全情報システム委員会が行っている「健康食品安全情報システム」事業の改善や今後の在り方についての検討結果も報告されている。

 同常任理事は、報告書の内容について、以下のように説明した。

(1)では、1.ホメオパシー、いわゆる「補完代替医療」に係る問題、2.医薬品、医療用漢方薬に係る問題、3.妊婦の魚介類の摂取と水銀、4.環境問題、5.学校スポーツと事故、6.食品問題全般―等のさまざまな国民生活の健康と安全に係る諸問題や、マスコミ報道・「情報の取扱い」、更には、内閣府食品安全委員会、厚生労働省、消費者庁、国民生活センターなどの活動事例についても情報収集・検討を行い、まとめている。

(2)では、健康食品に関する啓発ポスターやホームページなどによる会員への情報提供、2006年度から行っている「食品安全に関する情報システム」モデル事業と2010年度から本事業となった「健康食品安全情報システム」事業等、日医の取り組みについてまとめている。

 また、本委員会が、東日本大震災・福島第一原発事故などの事態を受けて、専門家による「放射線と国民生活」に関する講演や委員による報告と意見交換を行ったことの他、これら、その時点での国民生活に多大な影響を及ぼす事象以外に、本委員会が恒常的に取り組むべき内容や範囲について検討。前述の健康食品安全情報システム委員会に加えて、いわゆる「補完代替医療」やジェネリック等を含む医薬品に係る諸問題など種々の分野について、新たに小委員会を設置し対応すべきではないかとの提言がなされている。

 最後に同常任理事は、日医が、全国の会員からの情報による「健康食品安全情報システム」事業を通して、国民に知らせなければいけない重大な健康被害事例があった場合は、日医として啓発活動を行っていることを紹介し、報告書にある、新たな小委員会の設置に関しては、今後検討していく考えを示した。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第一課 TEL:03-3946-2121(代)
◇関連資料はこちら⇒PDF(2.3MB)


  日本医師会ホームページ
http://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association.
All rights reserved.