白クマ
日医白クマ通信 No.1902
2015年7月17日(金)


定例記者会見
「大規模災害等における警察庁と公益社団法人日本医師会との協力に関する協定締結について」
―松本常任理事

定例記者会見


 松本純一常任理事は、7月15日の定例記者会見で、警察庁と日医が大規模災害等における「協力に関する協定」を7月3日に締結したことを報告した。

 同常任理事は、「今後も大規模な自然災害などで一度に多数の死者が発生する事態が想定されているが、こうした大災害などの際に、亡くなった方々の、死亡確認、死因調査、あるいは身元確認などは、警察と医師、歯科医師が協力して行うことになる」と述べ、具体的には、「警察は、遺体の身元を確認し、検視・調査を行い、これに医師が立ち会い、その後に遺族の求めに応じて、医師が『死体検案』を実施し、『死体検案書』を遺族に渡すことになる」と説明。東日本大震災の際には、日医も、警察庁からの依頼に基づき、日本法医学会、日本歯科医師会などの団体と一緒に検視立会い、検案活動に協力をし、多くの教訓を得ることとなったとした。

 その上で、こうした経験、教訓を踏まえ、まずは、いざ災害が発生した際に、検視立会い・検案をする医師が、直ちに警察と一体となって行動できるよう、日常から、計画を綿密に立てておくことが重要であることから、そのための基盤のーつとして、この度、日医は警察庁との間で「協力に関する協定」を締結するに至ったと説明した。

 更に、同常任理事は、今後、万一の大規模災害の際には、万全の体制で、検視立会い、検案が実施できるよう、さまざまな状況を想定した構えを築くとともに、会員をはじめ、検案に従事する医師との間でも情報を共有して行く意向を示した。また、大規模災害による広域的な検視・検案活動の場合には、医師、歯科医師、警察などが一体となって、チームとして活動することが効果的であることから、「今回の協定書の締結をきっかけとして、具体的な体制づくりを警察庁、あるいは他の学会、歯科医師会などとも連携して協議を進めていきたい」と述べた。

◆問い合わせ先:日本医師会医事法・医療安全課 TEL:03-3946-2121(代)
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