白クマ
日医白クマ通信 No.304
2005年12月15日(木)


第3回大学病院の医療に関する懇談会
中医協 診療報酬基本問題小委員会での審議等について意見交換

第3回大学病院の医療に関する懇談会


 大学病院の医療に関する懇談会の第3回目の会合が、12月14日に日医会館で開催され、日医からは、橋本信也・青木重孝・土屋隆・三上裕司・松原謙二各常任理事が出席した。

 青木常任理事の司会で開会。橋本常任理事のあいさつにつづいて、松原常任理事は、中央社会保険医療協議会(中医協)診療報酬基本問題小委員会で審議した項目の論点をまとめた資料を基に、DPC、慢性期入院医療、小児・産科医療―等、平成18年4月診療報酬改定に向かっての検討22項目(12月14日現在)について、日医の考え方を示しながら中医協での議論を説明。大学病院側に意見を求めた。

 大学病院の委員からは、小児救急、とりわけ夜間小児救急における手厚い評価を求める意見などが上がった。

 橋本常任理事は、臨床研修制度に関連して、いわゆる後期臨床研修は、専門医制の問題と大いにリンクするものであると指摘。日医では臨床研修後の医師の教育についてのプロジェクト委員会を立ち上げ、専門医の問題を含め、いわゆる後期臨床研修のあり方について検討を行っていることを報告した。

 これに対して、大学病院の委員からは、「日医として、専門医の位置付けを明確にすべき」などの意見が出されたが、橋本常任理事は、日医の学術推進会議において、「わが国の専門医制のあり方」についても討議を行っていることなどを説明した。

 このほか、日医からは、日医社会保険診療報酬検討委員会のもとに「大学病院専門部会」を設置し、診療報酬に関する話し合いの場を大学病院側と設けたいこと、また、医師会が大学の医療保険制度関係講座に講師を派遣し、医師会活動等を含めた講義を行うこと−について全国医学部長病院長協議会のさらなる理解と協力を求めた。

 今後、青木常任理事、吉村博邦全国医学部長病院長会議会長とのあいだで、最終的な詰めを行うこととした。

◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03-3946-2121(代)


第7回会員の倫理・資質向上委員会 「答申案について意見を交わす」

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 第7回会員の倫理・資質向上委員会(委員長:森岡恭彦)が、12月14日に日医会館で開催された。

 当日は、これまでの議論をまとめた答申案を基に、(1)都道府県・郡市区医師会での自浄作用活性化活動のさらなる支援・強化、(2)医師の生涯教育(倫理や医療事故対策などの問題を含む)を強化し、その必修化を図ること、(3)都道府県・郡市区医師会とによる各大学・研修指定病院との連携強化および、医学生や若い医師の教育、人格養成への協力、(4)会員ならびに非会員の倫理・資質の向上の徹底−について、意見交換が行われた。

 (1)では、より具体的な自浄作用活性化への方策をめぐり、委員より、各地方の自浄作用活性化に対する取り組みが紹介された。そのなかでは、「国民の理解を得るためにも、都道府県・郡市区医師会に設置される自浄作用活性化委員会に、第三者を委員として迎えるべき」「学会等との連携についても議論が必要」などの意見が出された。

 (2)の議論のなかで、寺岡暉副会長は、生涯教育の基礎研修が制度化につながれば、会員の日医への参加意欲、プライドなどに結びつくと指摘。また、医師の生涯教育の「必修化」を答申のなかで提言することについて、委員会として了承した。

 (3)について、寺岡副会長は、臨床研修後の医師の教育についてのプロジェクト委員会において、臨床研修終了後の医師へのかかわり方が検討されていることを説明。また、櫻井秀也副会長は、医学部の卒業生に日医雑誌(臨時増刊号)の贈呈等を行っていることなどを紹介した。委員の多くからは、医学部の教育から卒後の生涯教育までの一連した倫理教育等の重要性を訴える意見が出された。

 (4)では、強制加入の医師団体を創設することについての是非や、医師会加入率をあげるための方策などについて、委員よりさまざまな意見が出された。

◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03-3946-2121(代)


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