白クマ
日医白クマ通信 No.512
2006年10月16日(月)


第3回男女共同参画委員会「各地の保育システムについて報告」

男女共同参画委員会


 第3回男女共同参画委員会が10月11日、日医会館で開催された。

 羽生田俊常任理事のあいさつに続き、議事では(1)医師再就業支援事業の進捗状況、(2)第三回男女共同参画フォーラム、(3)学生へのサポート事業の今後の進め方、(4)各地の保育システム―について報告が行われた。

 今回の主要議題である保育システムについては、大阪府、島根県、長野県、世田谷区、横浜市など、それぞれの地域の状況をアンケート調査も交えて委員が説明。世田谷区の認証保育所や横浜市の横浜保育室など自治体が独自の基準で保育施設の確保を進める取り組みが紹介される一方、大都市での待機児童の多さや、ボランティア頼みの託児サービス、病児・病後児保育の全国的不足の問題点が指摘された。

 子育て中の医師に着目すると、所得が高いことで入所の優先順位が低くされてしまう、短い開所時間では勤務形態に対応できない、不定期な異動があるので4月入所で満員となる一般の保育施設には預けにくいなどの問題があげられた。また、院内に託児・保育施設を設けている医療機関は大阪府で26%、長野県で28%に過ぎないなど、子どもをもつ女性医師は仕事を継続しにくい状況にある現状が浮き彫りにされた。意見交換では、「病院に託児施設をつくれば医師確保につながる」「何人くるかわからない院内の託児施設よりベビーシッターの利用料に補助する方が経済的ではないか」「小児科の空き病床をもっと病児保育に活用できないか」などの発言がみられた。

 次回は11月8日の開催予定で、病院長・管理者への啓蒙や医療機能評価機構への働きかけについての検討、来年度日医予算への要望について協議する。

◆問い合わせ先:日本医師会企画課 TEL:03−3946−2121(代)


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