白クマ
日医白クマ通信 No.519
2006年10月19日(木)


第1回高齢者の診療報酬体系検討委員会「後期高齢者医療のあり方を議論」

第1回高齢者の診療報酬体系検討委員会


 第1回高齢者の診療報酬体系検討委員会が、10月18日、日医会館で開催された。

 冒頭、担当の鈴木満常任理事が挨拶し、「今回の健保法等の一部改正により、75歳以上の後期高齢者を対象とした後期高齢者医療制度が創設され、平成20年4月に施行されるが、地域医療を担う現場の医師の意見を反映した制度設計が望ましいと考えている」などと話した。

 委員長には、難波俊司大阪府医師会副会長、副委員長には、井原裕宣東京都支払基金副審査委員長が選出された(ともに社会保険診療報酬検討委員会副委員長)。

 難波委員長は、「後期高齢者の診療報酬体系の設計は、医療提供側に大きな影響を与えることになる。財政主導にしてはならず、地域に居住する高齢者からの視点が欠かせない。74歳以下と75歳以上で、医療の内容が急激に変わるようなことがあってはならない」と挨拶した。

 この後、フリートーキングに入り、「後期高齢者医療制度は、社会保障制度における1つの柱であり、国民皆保険制度の流れのなかで考える必要がある。医療提供者としては、生命の尊厳・患者の視点から制度の構築を訴えるべきだ」「終末期医療を在宅で受けたいという高齢者のニーズが高い」「看取りも含めた終末期医療を在宅で行うためには、地域医師会の役割が重要になってくる」「高齢者にとっては、地域のなかで安心して医療が受けられる体制を構築することが大切であり、それに対応した診療報酬の設定が必要になる」「在宅医療は個々の医療機関の努力では十分機能しないため、地域の医師会が中心となった地域全体で、連携・対応すべきものであるとともに、医師会および個々の医師の意識改革も必要である」などの意見が出された。  

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