白クマ
日医白クマ通信 No.530
2006年11月10日(金)


定例記者会見
「代理懐胎に対する日医の見解を表明」

今村定臣常任理事


 今村定臣常任理事は、11月8日、日医会館で記者会見を行い、昨今問題となっている代理懐胎について、現時点では日医として認めることはできないとの考えを明らかにした。

 記者会見のなかで、同常任理事は、日医はすでに平成16年に策定した「医師の職業倫理指針」において、国連で採択された「児童の権利に関する条約」にも抵触することから、代理懐胎は認めることはできないとの考えを明記しており、現在もその考えに変わりはないと説明。この点では、基本的に厚生労働省ならびに日本産科婦人科学会と意見が一致していると述べた。

 その一方で、同常任理事は、「政府や立法府などで代理懐胎に対する議論が行われているが、現段階では代理懐胎を法律で全面的に禁止することには慎重であるべき」と主張。子どもの権利、福祉を重視する観点に立てば、むしろ現行の民法(親子法)の見直しを行うことが先決なのではないかと指摘した。

 さらに同常任理事は、代理懐胎の是非について議論する際には、世論の許容度の変化ということも考慮に入れるべきとの考えを示した。

◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03-3946-2121(代)


  日本医師会ホームページ
http://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association.
All rights reserved.