白クマ
日医白クマ通信 No.559
2006年12月26日(火)


第4回地域医療対策委員会
中間答申「医師確保に関する喫緊の対応」について議論

第4回地域医療対策委員会


 第4回地域医療対策委員会が、12月22日、日医会館で開催された。

 冒頭、竹嶋康弘副会長は、「医師確保の問題について、中間答申の叩き台において言及されており、ご協力に感謝申し上げたい。国は、医療制度改革についてさまざまな審議を行っているので、医師会としても責任ある見解を打ち出していきたい。医療制度改革については、国民の利益になるかどうかの視点が重要である」とあいさつした。

 当日は、中間答申「医師確保に関する喫緊の対応」(叩き台)について、意見の交換を行った。中間答申の内容は、(1)医師需給問題のこれまで、(2)日本医師会の対応、(3)委員会の提言についてまとめられており、特に(3)の文言を中心に検討を行った。

 主な意見は以下のとおり。

 「国民皆保険制度は、国民が日本中のどこにいても平等な医療を受けられることを保障している。保険医であるなら、応分に僻地医療も担うべきではないか」「医師不足の地域の医療に、すべての医師が平等に従事していくべきではないか」「僻地医療や医師不足の地域に医師が従事するためには、インセンティブを与える方が現実的ではないか。また、無医村に派遣した医師に対するバックアップ体制が重要になる」「病院のオープン化については、病院の手術室の予定に合わせなければならないなど、実際には使いにくい側面がある」「医療には公私の役割分担があり、必要な医療を提供する役割は公的な医療機関が担うべき」「公的な医療機関は、不採算地域から手を引こうとする傾向がある」「勤務医にとって大変なのは、睡眠時間が確保できないことだ。患者には主治医に診てもらいたい傾向が強く、時間外の呼び出しが多いのもそこに起因している。地域住民への広報活動を徹底すれば、このような問題は防げると思う」

 また、出席した日医役員からは、女性医師バンクについては日医としても力を注いで立ち上げているので、ご理解願いたいという発言があった。

 中間答申の内容については、今後さらに議論を行っていく予定となっている。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第1課 TEL:03−3946−2121(代)


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