白クマ
日医白クマ通信 No.581
2007年1月29日(月)


石川県医師会
政府の医療費削減政策に対して全会一致で決議を採択

 石川県医療推進協議会が、1月28日に開催され、政府の医療費削減政策に対して全会一致で決議を採択した。

決議

 我が国は、いつでも、どこでも、誰でも、公正で良質な医療を受けることが できる、世界に冠たる国民皆保険制度を堅持してきた。

 このため国民は安心して生活し、勤労にいそしむことが可能となり、世界ト ップレベルの平均寿命と高い経済力の双方を達成した。

 一方、世界から高い評価を受けているこの制度の対価である国民医療費は、 国民一人当たりGDPで比較すると先進7カ国中最低である。

 現在、戦争で疲弊した我が国を近代国家に発展させる原動力となった方々が 高齢期を迎えている。しかし国は、加齢に伴って必然的に生じる疾病のために 診療を受けることが、あたかも悪であるかのような医療費抑制策を打ち出して いる。

 県民は、医療関係職種の人員不足と偏在による医療の地域格差や、高齢者の 自己負担増、療養病床の大幅削減等の国の社会保障諸施策に大きな不安を感じ ている。

 我々石川県医療推進協議会は、県民が安全で心暖まる医療を受けられる制度 が一層強固となることを希求し、医療担当者共々なお一層の自己研鑽と相互の 連携を図りつつ、憲法第25条に定める国の社会的使命を実現する施策こそが実 施されるべきであることを強く求め、次のとおり決議する。

一 社会保障の理念に基づく国民皆保険制度をあくまで堅持し、国民の安心をより高めよ

一 特定健診・保健指導は国民の疾病予防に確実に役立つ制度とせよ

一 医療関係職種、特に医師と看護職員の人員不足と偏在を解消する諸施策を速やかに実施せよ

一 療養病床の急激な削減と患者負担増を阻止し、高齢者に敬意と感謝を捧げる制度を確立せよ

一 規制緩和の美名に隠れた医療安全確保軽視の施策を見直せ

平成19年1月28日
石川県医療推進協議会

◆問い合わせ先:石川県医師会 TEL:076-239-3800


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