白クマ
日医白クマ通信 No.595
2007年2月16日(金)


第3回学術推進会議
「作業部会を設け認定医制度について素案づくり」

左:唐澤祥人会長、右:高久史麿座長


 第IV学術推進会議の第3回会合が2月9日、日医会館で開催された。

 同会議は会長諮問「かかりつけ医の質の担保について―日医認定かかりつけ医(仮)の検討」に基づいて議論を進めている。

 議事では、唐澤祥人会長と岩砂和雄副会長のあいさつに続いて、吉原忠男副座長が私見として、現在の日医生涯教育の自己申告制度では客観的に高い評価は得られないこと、日本医師会生涯教育講座をより充実させ重量化することが何よりも重要で、それにより、浮上しては消える医師免許更新制度案に日医が対抗できると思う、などの考えを説明した。

 また、昨年12月に国保中央会の高齢社会における医療報酬体系のあり方に関する研究会が公表した報告書にふれ、「かかりつけ医の認定制度は人頭割制度導入の突破口となる」として、かかりつけ医やプライマリケア医の認定制度創設には慎重な姿勢を示した。

 一方、飯沼雅朗常任理事は私案を提示し、各学会の認定専門医制度と並んで日医が「総合診療医」「総合臨床医」を認定する制度を創設する構想を説明した。

 委員からは、「後期高齢者を診るのはかかりつけ医だが、これから認知症が増え精神科だけでは扱いきれない。固有の専門性とは別に、認知症患者の対応などについての専門性を日医で独自に資格認定すべきではないか」「今までの医療で足りなかった総合診療医を日医が養成しなくてはいけない。あくまでも人頭割制度と切り離して、日医が主導権をもって認定医制度をつくる必要があるのではないか」など認定医制度創設に積極的意見が出されたほか、「個人が開業し、10、20年経た医師はすべて総合診療医の資格があるのではないか」との意見もみられた。 第IV学術推進会議

 高久史麿座長は、へき地で経験を積んだ自治医大卒業の医師から能力を評価してほしいという要望があることや、総合診療に興味をもつ若い医師が増えている現状を紹介するとともに、日医の認定医制度については、作業部会を設け素案づくりを進めることを提案し、合意を得た。

◆問い合わせ先:日本医師会生涯教育課 TEL:03-3946-2121(代表)

※唐澤祥人会長の「祥」の字は機種依存文字なので、近い字を使用しております。ご了承ください。


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