白クマ
日医白クマ通信 No.700
2007年7月20日(金)


京都府医師会
「国民皆保険制度等に関する意見書」の提出について

 京都府医師会では、すべての国民が安心して、安全で良質な医療を引き続き受けることができるようにするため、「1 国民皆保険制度の堅持、2 後期高齢者医療制度における高齢者への尊厳の確保、3 地域間医療格差の是正」の請願を京都府議会へ提出すべく活動をしていたところでありますが、今般、下記の意見書が議員提出議案として7月3日の府議会に提出され、全会一致で可決されました。

 この意見書は、京都府議会議長名をもって、衆・参両院議長、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣宛に提出されることになります。

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国民皆保険制度等に関する意見書

 わが国の医療保険制度は、全ての国民が公的な医療制度に加入し、「いつでも・どこでも・誰でも」質の高い医療を、安心して受けることができる国民皆保険制度が採用されている。このことにより、世界トップレベルの長寿社会を達成・維持することができ、他国に誇るべき制度として、高い評価を得ている。

 しかしながら、医療技術の進歩や急速に進む高齢社会の中で、医療費の増加は避けられず、国を挙げての医療制度改革に、現在取り組まれているところである。

 このような中にあって、高齢者医療制度における自己負担の見直しや療養病床の再編等の施策が進められる一方、地方の医療機関や小児科、産婦人科等の医師不足が顕在化するなど、多くの国民は、将来において、安定的で、質の高い医療を享受することに不安を抱いている状況にある。

 よって、国におかれては、全ての国民が、安全で安心のできる医療サービスを引き続き受けることができるようにするため、次の措置を講じられるよう強く要望する。

国民皆保険制度を堅持すること。
平成20年度からスタートする後期高齢者医療制度については、高齢者の誰もが安心して医療が受けられるような制度となるよう財政措置を含め必要な措置を講じること。
地域や特定の診療科の医師不足を解消し、地域間医療格差の是正のための実効ある措置を講じること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成19年7月3日

 衆議院議長  河野 洋平 殿
 参議院議長  扇  千景 殿
 内閣総理大臣 安倍 晋三 殿
 財務大臣   尾身 幸次 殿
 厚生労働大臣 柳澤 伯夫 殿

京都府議会議長 家元 丈夫

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