白クマ
日医白クマ通信 No.870
2008年2月29日(金)


愛媛県松山市医師会
「在宅医療廃棄物の適正処理に関する協定と回収について」

 在宅医療廃棄物は、一般ごみにあたるので行政に回収義務があったが、未だ収集できる体制になかったことから、平成12年、松山市長からの依頼により、在宅医療で発生する廃棄物は医療機関が持ち帰ることになっていた。

 松山市医師会は松山市環境部清掃課と協議を重ね、今般この問題に関し松山市と合意にいたり、協定を締結した。

 松山市の収集処理体制が整い、以下の排出ルールを策定し松山市会員に案内した。

 趣旨として、在宅医療で発生する廃棄物は家庭ごみであり、回収は行政の責任であること。不可能な部分については医療機関が協力することである。

 注射器・注射針・針についた医療用具については医療機関が回収すること、これらを除いた全ての廃棄物は、分別し、患家から一般のごみステーションに排出できることになった。

(1)市民や収集業者への周知は松山市が行うが、医療機関の協力も不可欠であり、「手引き」を活用し患家への周知協力をお願いする。

(2)4月1日から完全実施。それまでは移行期間とする。

(3)注射器・注射針・針を伴う医療用具は交付した医療機関が責任を持って回収に努める。これは収集業者やクリーンセンター職員の針刺し事故防止のためである。

(4)患家が松山市以外に居住する場合は従来のルールに基づいて処理する。

(5)地域によっては、ごみ袋に氏名を記さなければならないところもある。この場合、プライバシーの問題により、患家が、ごみステーションに排出できないケースも想定される。その場合、患家は清掃課と相談することになるが、従来どおり医療機関が回収せざるを得ない場合もあろうかと思われる。ただこの場合、従来から回収する必要のなかった紙おむつまで医療機関が回収する必要はない。

(6)実施当初は多少の混乱の発生は避けられないものと思われるので、各医療機関においては柔軟な対応をお願い申し上げる。

(7)「手引き」が不足の場合は松山市医師会事務局までご一報ねがいたい。

(文責:松山市医師会理事 村上博)

◆問い合わせ先:松山市医師会 TEL:089-915-7700


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