交流ひろば

地域と共に未来を考える

旭川フレイルプロジェクト

皆さん、フレイルについて知っていますか? フレイルとは、簡単に言うと健康な状態と要介護状態の間で、加齢により身体や心が弱っているけれども、適切な介入があれば健康な状態に戻れる状態のことを指します。私たち「旭川フレイルプロジェクト」は、旭川医科大学の学生を中心として2018年に設立され、地域の中で学生の立場からフレイル予防の普及に取り組んでいます。私たちは、設立から毎年新たな取り組みを行ってきました。そこで、今回の寄稿で私たちが行ってきた活動についてご紹介いたします。

設立1年目、まず初めに取り組んだことは、プロジェクトメンバー自身がフレイルについて学び、それを市民に向けて発信する「勉強会の開催」です。市内会議室などで4回開催した結果、医療関係者のみならず多職種の市民の方に参加してもらうことができました。参加者間で意見交換を行うことで、それぞれの立場からの暮らしの課題が見えてきました。さらに、2年目からは、「フレイルカフェ」というイベントを市内のコーヒーショップの協力のもとで開催しました。学生やフレイル当事者となる地域の高齢者に気軽に参加してもらい、簡単にできるフレイルチェックや予防について知ってもらいつつ、コーヒーの試飲なども交え、楽しく語り合う場となりました。

そして3年目となる2020年度、私たちは「みんなで歌声喫茶」というラジオ番組を制作し、地域のFMラジオ局から放送しています。この番組には、自宅にいながらも歌声喫茶を楽しむことで、少しでも明るく、元気になっていただきたいという想いが込められています。ここでは、対象となる高齢者にとって懐かしの曲を、演奏、歌唱などをすべて自分たちで行いお届けしています。さらに、フレイル予防に関する健康情報や地域での季節の楽しみ方を放送し、おたよりなどを通じて交流を図っています。

このような活動を通じて、私たちは、誰もが元気に生き生き暮らせる旭川の未来を、この街で暮らす皆さんと共に考えています。これからも、医療や介護に留まらず、旭川市で活動する様々な分野の方を巻き込み、お互いに知識を共有し、知恵を出し合い、この街の未来を考える場を作っていきたいと考えています。

Instagramhttps://www.instagram.com/asahikawa_frail/

 

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