FACE to FACE 特別対談 東医体運営委員
児玉 はるか × 茂木 睦美
児玉(以下、児):私が東医体の運営本部長に選ばれ、同じ硬式テニス部の茂木さんに副本部長をお願いしました。これまで色々なことを相談したし、愚痴を聞いてもらったりもして、感謝しています。
茂木(以下、茂):私たちの代はオリンピックと同時期開催ということで、例年より早く組織され、1年生から運営委員として活動を開始しました。オリンピックとの両立については、先輩たちがいろいろ考えてくださっていたので、心強かったです。
児:2年生の3月から、会場やキャンプ地、宿泊施設を探す仕事に取りかかりました。とは言っても、実際に予約をするのは各競技の競技実行委員の仕事でした。私たちの役割は、21競技の委員たちがしっかり動けるように、統制をとることでした。
また、筑波大学は代表主幹校として様々な会議の会場になったので、日程の調整や資料の準備などを行うのも私たちの仕事でした。まさに裏方仕事なので、東医体の参加者も、それぞれの競技実行委員を知ることはあっても、私たち運営委員のことは全然知らないのではないかと思います。
茂:そうして順調に準備が進んでいた矢先、新型コロナウイルス感染症の流行が始まりました。
児:影響が出始めたのは2月末頃からでしたね。毎年その時期に、各大学の21競技の主将が集まる主将会議が行われるのですが、対面での実施は難しいと判断し、オンラインで行うことになりました。
そして3月中旬には、東医体を中止することも視野に入れなければならなくなりました。4月に行われる理事会で開催可否を議論するために、私たちは様々な情報収集を行いました。
例えば、春休みが延びた影響で、大学によっては東医体開催時期である夏休みに授業が行われることが予想されました。そこで実態を知るために、38大学の評議委員にカリキュラムを提出してもらいました。また、各大学の理事の先生には、「開催すべきか」「開催した場合に学生を参加させるか」といったアンケート調査を行いました。
これらを参考資料として理事会に提出し協議した結果、ほぼ全会一致で、東医体の中止が決定しました。
茂:1か月ちょっとの間に、すべてがひっくり返ったという感じでしたね。
児:各大学へアンケート調査を実施するなかで、「もし大会が開催されたとしても参加させない」と回答した大学があったことは大きかったです。せっかくの大会なのに、参加できる大学と参加できない大学が出てしまうのは不平等になると感じました。
茂:東医体は38大学がお金を出し合って運営していますし、参加大学が限られる大会にするわけにはいかないですからね。
児:まだ冬季競技と引き継ぎは残っていますが、こうして委員の仕事をしてみて、大会を運営するということがいかに大変かを実感しました。参加者の一人として参加していただけでは気付かなかったような、細かい仕事がたくさんあるということがわかりました。
茂:委員になっていなければ関わることのなかった教授や、外の企業の人などと関わることができたのは良い経験になりました。また、先代・同世代の主幹校など、他大学とのつながりができたのも良かったですね。
児:将来、学会などで何かしらのイベントを運営する側に回ったとき、多くの人をまとめたり、会議をアレンジしたりした今回の経験が活かせたらと思います。
児玉 はるか(筑波大学4年)
1年生の冬に第63回(2020年度)東医体運営本部長に選出され、東医体運営委員会に参加する。東医体開催期間が東京オリンピックと重なるなか、様々な問題を乗り越えながら約2年間準備を進めた。東医体夏季競技は新型コロナウイルスの影響を受け最終的に中止となってしまったが、今後も東医体活動に全力を尽くす。
茂木 睦美(筑波大学4年)
1年生の冬に第63回東医体運営副本部長に選出され、東医体運営委員会に参加する。運営本部内では、主に東京オリンピック・パラリンピックに関する情報収集や種々の調節、運営本部長の仕事のサポートなどを担当した。今後は第64回の運営のサポートを行っていく。
※医学生の学年は取材当時のものです。
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