グローバルに活躍する若手医師たち
日本医師会の若手医師支援
JMA-JDNとは
Junior Doctors Network(JDN)は、2011年4月の世界医師会(WMA)理事会で若手医師の国際的組織として承認されました。JDNは、世界中の若手医師が情報や経験を共有し、未来の医療を考えて行動するための画期的なプラットフォームです。日本医師会(JMA)は2012年10月に国際保健検討委員会の下にJMA-JDNを立ち上げました。これまで若手医師の集まりは学会や医局、地域、NGOなどの枠組みの中でつくられてきました。JMA-JDNは、多様な若手医師がそれらの枠組みを超えて、公衆衛生や医療分野において自由に自分たちのアイデアを議論し行動できる場を提供したいと考えています。関心のある方は検索サイトやFacebookで「JMA-JDN」と検索してみてください。
今回は、JMA-JDNの若手医師より、オンライン留学についての報告を寄せてもらいました。
COVID-19流行下の研究留学
ハーバード大学T.H. Chan公衆衛生大学院武見国際保健プログラム、東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学、JMA-JDN元代表 阿部 計大
私は2020年8月よりハーバード大学T.H.Chan公衆衛生大学院武見国際保健プログラム(以下、武見プログラム)にて留学させていただき、9か国から参加した10名の武見フェローと共に研究しています。
武見プログラムは、日本医師会の協力のもとで1983年にハーバード大学が設立した、世界の中堅研究者や医療従事者のための留学プログラムです。武見セミナー(学内外の教員による講演)が週1回開催されるとともに、各自の研究計画の専門領域に基づいて担当教員が割り当てられ、定期的に指導を受けながら論文化を目指します。また、武見フェローは学内の講義を聴講したり、イベントに出席したり、図書館等の設備を使うことができます。それらを通じて、自らの研究能力や人間性を高めていくことが求められます。
今期はCOVID-19の流行に伴い、自国にいながら留学生活を始めています。学内の手続きや講義はすべて一元化されたオンラインシステム上で行われており、不自由は感じていません。特に、Zoom等を用いて行われる講義は、世界中の学生のために録画されており、いつでもどこでも観ることができます。また、チャットや掲示板機能を用いて気軽に質問や議論もできます。
一方で、リアルタイムに集まるオンラインセミナーや懇親会では、各国の時差によって一体感を持って盛り上がることが難しく、新たな友人関係の構築や武見フェロー同士の仲間意識の醸成に困難を感じています。また、武見フェローの多くは医療従事者であり、自国でのCOVID-19対応で疲弊し、思ったように研究を進められずに苦悩しています。
私は非常事態下でオンライン留学を経験することで、現地に留学することでしか得られない大切なものをより明確に認識できました。
今年の夏以降、渡米できる日を待ち遠しく思っています。
手稲渓仁会病院で家庭医療の研修後、東京大学大学院公衆衛生学にて医学博士を取得。医療介護制度の研究に取り組む。
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災い転じて福と為せ!
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※先生方の所属は、寄稿当時のものです。



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