DOCTOR-ASE COMMUNITY
サークル・医学生の活動紹介
心に笑顔が生まれる、未来が始まる。
Japan Heart
◆Japan Heartとは
Japan Heartは2004年、国際医療ボランティア組織として設立されました。代表である吉岡秀人医師は、自身の長年の海外医療の経験をもとに、医療活動の質のさらなる向上を目指して活動をスタートさせました。その活動はミャンマーから始まり、現在はカンボジアにも広がっています。日本から医師や看護師をはじめとする多くの医療者やボランティアを派遣し、実際の医療活動を展開している他、保健活動、人材育成活動、小中学校での保健室の整備、災害やエイズなど疾病による孤児たちの施設運営、視覚障害者自立支援活動など、活動内容は多岐にわたります。さらに海外だけでなく国内の医療者不足が深刻な離島や僻地に看護師などを派遣しています。また、国内外でがんと戦う子どもや家族に旅行や夢の実現をお手伝い、プレゼントするスマイルスマイル事業も行っています。これらの活動は全て「未来の閉ざされた人たちに、明るい未来を取り戻す」ことを目的としています。今後、さらに多くの日本の医療者と海外をつなぎ、海外、国内、たとえ人のこころの中であっても、できる限り医療を届けていきます。
◆基本理念
Japan Heartの基本理念は、「医療の届かないところに医療を届けること」です。それが海外であれ、国内であれ、人の心の中であれ、できるだけ届けていきたいと考えています。この理念は、長年国内外で実際に患者を治すという医療に従事してきた吉岡代表をはじめ、多くのスタッフがその経験を通して造り上げたものであり、決して観念的なものではありません。範囲は、海外医療に留まらず、国内僻地・離島や病に冒された子どもや患者たちのこころも含めて関わっていきたいと考えています。またスタッフ達は自らも真のボランティア精神を学ぶため、1~2年間は無償・無給で働きます。
◆学生チーム・ニーニーちゃんプロジェクト
そんなJapan Heartの理念に共感した学生が集まってできたのが、私たちJapan Heart学生チームです。Japan Heart学生チームは現在、大学生6名、うち医学生3名で活動しています。昨年学生チームのなかで、ミャンマーのワッチェにあるJapan Heartの関連病院を受診した総排泄腔外反症の6才の女の子を募金により来日させ、手術してあげようというプロジェクトが立ち上がりました。クラウドファンディングを使って募金を集めた結果、600名を超える方々から300万円以上が集まり、ニーニーちゃんの来日が実現することになりました。2012年5月に来日したニーニーちゃんは国立病院機構岡山医療センターに入院し、手術は無事に成功。7月、ミャンマーへ元気に帰国していきました。ニーニーちゃんプロジェクトは、あくまで私たち学生チームの活動の始まりに過ぎません。より大きく、わくわくする形でJapan Heartを支援したい。メンバー一同はそう考えて、既に次のプロジェクトに向かって走り出しています。まだ活動を始めたばかりのチームなので、これから多くの方に参加してほしいと思っています。関心を持たれた方はぜひ下記連絡先までご連絡ください!
◆各種情報
URL http://www.japanheart.org/
Twitter @japanheart0121
『塔~pile up~』第10回 日本総会
IFMSA-Japan

ドクタラーゼをご覧の皆様、こんにちは。IFMSA-Japan(国際医学生連盟 日本)副代表外務担当の亀谷智子と申します。
今回は11月23~25日に東京の国立オリンピック記念青少年総合センターにおいて開催されたIFMSA-Japan第10回日本総会のご報告をさせて頂きます。私達IFMSA-Japanは世界107カ国、100万人の医学生によるWHO公認の医学生団体IFMSAの日本支部として活動しています。
日本総会は年に一度全国の医療系学生が集まる IFMSA-Japan最大のイベントで、今年度は参加申し込み者が400人を超える大規模な会となりました。今回は日本人で初めてハーバードでMBAを取得された山本雄士先生を基調講演にお呼びしたほか、オープニングセレモニーでは元バーレーン王国厚生労働大臣、医師会長を歴任された同王国大使のDr.Hassanに現在世界が直面しているGlobal healthに関する問題についてのスピーチをして頂きました。
基調講演では「医療の全体像を俯瞰できる人間が少ない」という山本先生のメッセージが非常に印象深く、私達が将来どのような形で医療に関わるにせよ、自分の見ているものが医療の中でどこの位置にあるのかを意識した上でよりよい医療の実現に向けて議論していかなければならないと感じました。
また、この総会では例年IFMSA-Japanで活動する6つの委員会(基礎研究交換留学、臨床交換留学、公衆衛生、性と生殖・エイズ、人権と平和、医学教育)によるセッションの時間を設けています。
このセッションでは例年スタッフが普段の活動に絡めたテーマでワークショップを提供していますが、今回は皆この日本総会に向けて半年前から企画を始め、各々趣向を凝らしたワークショップを準備しました。交換留学の委員会では医学英語やプレゼンテーションについてのトレーニング、公衆衛生の委員会は世界の健康問題を俯瞰できるようなゲーム形式のワークショップと各プロジェクトによるワークショップ、人権と平和の委員会は在日外国人の医療問題からSocial determinants of healthを考えるワークショップ、性と生殖・エイズに関する委員会は恋愛に関するワークショップと当事者の方をお呼びしたセクシャルマイノリティについての講演会、医学教育の委員会は人生ゲーム形式で様々な状況下における新生児のカンガルーケアについて、親の立場からディスカッションをするワークショップとコミュニケーションのトレーニングなどを用意し、どのセッションでも参加者による積極的なディスカッションが交わされていたのが印象的でした。
日本総会ではこの他にも医療接遇やクリニクラウン、鍼灸、医学英語、疫学調査、ファシリテーションなど様々な分野の先生をお呼びしたマスターレクチャーや学生トレーナーによるコミュニケーションスキル、リーダーシップなどのTraining、IFMSA-JapanのOB・OGをお呼びしたテーマイベントなど多彩な企画が盛りだくさんです。夕方までみっちり議論、勉強した後はパーティーで全国の仲間と飲み明かし、非常に濃い3日間となりました。日本総会以外にもIFMSA-Japanの活動やイベントはまだまだありますので、今回参加できなかった皆さんもぜひ、WEBページ(ifmsa.jp)にアクセスして頂けると幸いです。
DOCTOR-ASE COMMUNITY
サークル・医学生の活動紹介
Internationally & Locally Oriented Health Association:ILOHA
国際医療勉強会 いろは(岡山大学)
◆国際医療勉強会「いろは」とは

私たち「いろは」は、岡山大学医・歯・薬学部の学生を中心に「国際医療を学びたい」「日本や世界のことをもっと知りたい」「自分たちで問題解決に向けて、アクションを起こしたい」という熱い思いを持った仲間が集まり、2012年2月に結成したばかりのサークルです。大学では教えてくれない海外や日本の社会問題を自分たちで学び、この目で確かめ、その経験から得たものを将来に少しでも活かせるようにと、日々活動をしています。また、国内及び世界各国の医学生と共に保健医療の向上を目指し、岡山をベースに医学に限らず幅広いヒューマンネットワークを創り上げていくことを目的としています。
◆活動内容
週1回の勉強会を中心とし、勉強会で学んだことを深めるためのフィールドワークや部員の想いを形にするプロジェクト、またそれらの活動の報告会を行っています。
勉強会では、現代社会を取りまく医療状況及び国際情勢とその課題についてグループ学習を通して学び、議論しています。現在、法学部・教育学部の仲間も増え、同じテーマであっても様々な切り口があり、幅広い視点から考えることが大切だと実感しています。
昨年3月には、いろは初のフィールドワークとしてカンボジア研修を行いました。研修先の決定から現地での見学内容、様々な団体への依頼、交渉まで全て自分たちで行い、帰国後は報告会や報告書の作成を行いました。また、私たちは海外だけでなく、まずは自分たちの身近なところに目を向けることを大切にしています。貧困と聞くと途上国を思い浮かべる人が多いと思いますが、日本にも「貧困」はあります。
8月には、国内フィールドトリップとして大阪釜ヶ崎に行き、今まで目を向けてこられなかった日本の貧困について考える機会を持ちました。
10月には中国地方5大学の国際医療に興味のある学生を集めて、「第1回中国地方国際医療系サークル交流会」を企画しました。先ほどの企画と同様、まずは身近なところからという考えから、岡山大学に身近な中国地方5大学の仲間とともに岡山の長島にあるハンセン病療養所を訪れました。一度の訪問では学びきれなかったことも多く、自分たちのできることをもっと考えたいと、新たなプロジェクトとして療養所への訪問を継続することが決まっています。
その他、IFMSA、AMSA、jaih-sの活動への参加を通して海外の学生との交流の機会も持っています。
これらの活動を、岡山の高校生や県民のみなさんに還元する報告の機会も頂き、少しずつ岡山に還元しています。
◆これから
設立して1年の「いろは」ですが、岡山で活動する意味を考え、都会ではできない地方・岡山ならではの活動にこれからも精力的に取り組んでいこうと思っています。普段は勉強会で知識を蓄え、一歩踏み出し無限の出会いと学びを得て、それを持ち帰り岡山に還元する、「岡山で学び、岡山に還す」そんなサークルでありたいと思っています。
地域に貢献することを目指して
島根大学医学部地域医療研究会

島根医科大学時代の農山村医学研究会を前身として、日本の地域医療について勉強をしているサークルです。部員数は40人程度で様々な部活と兼部している部員が多く、活動回数は少ないものの、各自でテーマを決めて事前に資料を集めて発表したり、合宿の報告会を開いたりと内容の濃いものとなるよう部員一丸となって取り組んでいます。
日本の地域医療の崩壊は現実味を帯び、何かと「マイナスの」イメージを抱きがちな昨今。「地域医療を志す学生はどのような形で地域に貢献できるか」を常に考えて、地医研は行動しています。地域を知り人々を知るために、「実際に外へ出て活動する」というのが地医研の一つの目標です。毎年夏に島根県浜田市において中山間地域の医療について学ぶ合宿を行っており、実際に地域住民を訪問してお話を伺い、公民館で講演会を開くなどの活動を行ってきました。
少しでも住民の方々に還元できるように、活動の前には勉強会を開いて各自調べてきたことを発表しています。この「事前に調べて全員で考える」というスタイルも地医研が重視していることです。新入部員も増え、今後は夏合宿だけでなく春季にも県内の地域医療について学びに行く計画を立てております。ますます活発に活動できるようなサークルへと発展していくために、部員全員が熱意を持って日々取り組んでおります。
山口から、世界を見据えて

国際医療研究会(山口大学)
◆国際医療研究会とは
通称:「国医研コクイケン」。部員は医学科、保健学科合わせて約80名。海外志向のある人が医療について学んでいる?という印象を持たれがちですが、国医研はそれだけではありません。
◆国医研全体の行事
・年数回の茶話会(部員の活動報告会、ワークショップ)
・タイからの留学生の受け入れ
・他大学との交流会(特に九州地方):各大学の報告会、山口・九重合宿など
・発展途上国へのStudy Tour
◆どんな人達?
フットワークが軽く、色々な事に興味を持つ、活動的な人の集まりです。途上国は勿論、研究や最先端の医療に興味ある人、また学外の団体に所属している人もいます。部員はそれぞれ自分が興味ある事に対し、茶話会や飲み会(重要です笑)などで情報共有し、仲間を募って活動をしたり、議論を通して考えを深めたりします。皆の活動は、ファシリテーション、地域医療、東北復興支援、海外研修、講演会の参加…多岐に渡ります。真面目そう、硬そう、と思ったあなた!部員は飲み会大好き、楽しいこと大好き、個性あふれるメンバーです♪学生のうちから幅広い考えを持ち、多くの経験を積む。全ては、より良い日本、世界のために。山口から、世界を見据えて。



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- 医師への軌跡:石本 崇胤先生
- 特集:地域の救急医療を支えるしくみ
- 特集:救急医療機関の役割分担と搬送手段
- 特集:救急医療を支える様々な搬送手段
- 特集:医学生が取材!救急医の役割とやりがい
- 特集:自己完結型のセンターで、あらゆる救急医療を担う
- 同世代のリアリティー:職場の人間関係 編
- NEED TO KNOW:医療者のための情報リテラシー
- チーム医療のパートナー:理学療法士
- 地域医療ルポ:茨城県常陸太田市里美地区|大森医院 大森 英俊先生
- 先輩医師インタビュー 田原 克志 (医師×医系技官)
- 10年目のカルテ:糖尿病・代謝内科 石澤 香野医師
- 10年目のカルテ:糖尿病・代謝内科 竹下 有美枝医師
- 10年目のカルテ:糖尿病・代謝内科 黒田 暁生医師
- 医師会病院の運営~板橋区医師会病院~
- 日本医師会の取り組み:日本医師会医学図書館
- 医師の働き方を考える:子育て支援が医局を活性化する
- 医学教育の展望:1年生から症例に学ぶ
- 大学紹介:旭川医科大学
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