医療チーム 学生フォーラム summer camp
第29回日本医学会総会2015関西「医療チーム 学生フォーラム」
【医療チーム 学生フォーラムsummer camp】
私たち医療チーム学生フォーラムは、8月24日から2泊3日で、滋賀県の近江高島で夏合宿を行いました。
最初に行われた京都大学薬剤疫学分野助教の西山知佳先生によるCPR講習会では、医療、医療従事者の卵として自分たちだけが適切に心肺蘇生法を行うのでなく、社会に浸透させていく必要性やその方法について考えました。
午後からはこの合宿のメインイベントである、分科会発表を行いました。各分科会ごとによく練られており、学生同士の質疑応答も活発で、演者、質問者ともに勉強になりました。それぞれの分科会が、先生方の鋭い指摘にまだまだ不十分だと感じつつも、もっと良い発表ができるという確信を得たようで、2015年の医学会総会での発表に期待が持てます。
今回の最優秀賞には、在宅医療グループが選ばれました。このグループは実際に訪問診療に同行した経験をもとに、多職種連携や制度にまで掘り下げた発表を行い高評価を得ました。
最終日にはサプライズ企画として医学会総会会頭の井村裕夫先生(京都大学名誉教授)に地域の中で病気を予防することの重要性や保険制度などについて話していただきました。学生から出た「健康に気を付けている人とそうでない人が同じ金額の保険料を払うのはおかしいのではないか」といった質問に対しては、会頭と学生で熱いディスカッションが繰り広げられ、有意義な時間となりました。各種分科会発表や先生方の講演の中では、国民皆保険の実態、医療情報の管理と共有、医療はどこまで進歩すべきなのか、目の前の命を救えるのかなど、将来を考える上で心が揺さぶられるテーマが次々投げかけられ、会が終わった後も部屋で語り合い、とても濃い3日間でした。
トークセッションでは参加者全員が本音でぶつかり合い、今までの学生フォーラムの反省点や今後どうしていくべきかなど先生方を交えて議論しました。このトークセッションでの反省を通して今後学生フォーラムが大躍進することを確信しています。
最後に、今回の合宿は、参加してくださった先生方、事務局及びメディアの方など、多くの方々のお力添えで成功できました。この場をかりてお礼申し上げます。これからも学生フォーラムにご注目ください!
こころの病を予防できる社会の実現へ
NPO法人Light Ring.
2011年7月、こころの病はがんなどと同等に対処すべき国民疾患に認定され、「5大疾病」のひとつになりました。深刻化するこの社会問題に対して、私たちLight Ring.では、医学生や、臨床心理士を目指す学生を含むさまざまな年代のスタッフたちが、一般市民の立場から大切なひとと寄り添い、こころの病を予防できる社会を目指して活動しています。
気分が晴れないときや落ち込んでいるとき、友人や家族などに悩みを聞いてもらったり、アドバイスをもらったり…「小さなこころの病」は、そばにいる人のちょっとした行動で和らげることができるかもしれません。そして、それが「大きなこころの病」の予防に繋がっていくことが期待されています。
Light Ring.では、そばにいる人を大切にしたいという気持ちを「聴く力」に変えて、自分とそばにいるひとの「健康なこころ」を守る、非医療者でも、そばにいるからこそできる支援を行っています。この「聴く力」は、メンタルヘルス分野のプライマリ・ケアにも役立つと考えられます。
【4つの事業】
①養成講座を受けたボランティアである聴くトモスタッフに、こころの負担を打ち明ける「聴くトモカフェ」。
②悩んでいる人を支えたい方のための事例検討会を行い、仲間を作り情報交換の場を提供する「Light Ring Time」。
③身近な人を支えるために必要な心構えや傾聴(聴く力)などについて学ぶ1日完結型の学習プログラム、「ソーシャル・サポート講座」。
④「聴くトモカフェ」の聞き役・支え手を育てる「聴くトモ養成講座」の4つの事業を中心に活動しています。
【聴くトモの活動の体験談】
活動のきっかけは、大学生になって他人へ打ち明けづらかった話をじっくり聴いてもらい、向き合い続けてくれる人と出会った経験でした。今では、悩む利用者さんや大切な友人へ「あなたはあなたで大丈夫」と、自分の方が声かけできる側になり、聴くトモとしてのやりがいを感じる日々です。さらにLight Ring Timeやソーシャル・サポート講座では運営スタッフとして関わり、参加者さんが周りの大切な人をどう支えていくかを対話し、支え手として力をつけていくプロセスを見届けることができています。医療者の卵である私たちにも、1人の市民として社会問題に関われる場があります。
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- 医師への軌跡:曽田 学先生
- Information:October, 2013
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- 特集:ケース・スタディ 在宅医療の現場から
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- 特集:在宅医療を支援する仕組み
- 特集:スタディ・ツアーを終えて
- 同世代のリアリティー:芸術の分野で生きる 編
- NEED TO KNOW:患者に学ぶ(周期性ACTH-ADH放出症候群)
- チーム医療のパートナー:医療ソーシャルワーカー
- 10年目のカルテ:呼吸器内科 光石 陽一郎医師
- 10年目のカルテ:呼吸器内科 武岡 佐和医師
- 医師会の取り組み:沖縄県医師会医学会賞(研修医部門)
- 日本医師会の取り組み:産科医療と医師会
- 日本医師会の取り組み:医療における消費税問題
- 医師の働き方を考える:産科医としての臨床経験を活かし、公衆衛生の分野で管理職として働く
- 医学教育の展望:救急を基盤とした研修で大学と市中の両方を経験
- 大学紹介:弘前大学
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