(AST、ALT)肝臓、心臓、筋肉などの障害をチェック

AST(GOT)、ALT(GPT)はともにアミノ酸をつくり出す酵素で、肝臓などの細胞が障害を受けると血液中に流れ出し血中濃度が上がります。両者とも肝臓に含まれていますが、ASTは心臓に最も多く含まれ、また肝臓以外にも骨格筋などにも含まれているため、ASTとALTの数値を調べることで、障害を受けた部位が心臓なのか肝臓なのか、また筋肉などそれ以外の部位なのか判断する手がかりとなります。ALTの大部分は肝細胞に含まれるので、ALTの数値が高い場合は、肝臓の病気が疑われることになります。

ASTがALTよりも高いときは、肝硬変、肝臓がん、アルコール性肝炎、心筋梗塞などが疑われ、ALTがASTよりも高いときは、慢性肝炎、ウイルス性肝炎などが疑われます。


(ワンポイント・アドバイス)
日頃の食生活が最も重要です。1日3食を規則正しく、栄養バランスを考え、特に肝臓の細胞を再生するたんぱく質を含む食品をとるようにします。野菜やくだものに含まれるミネラルは肝臓の代謝を助けてくれます。アルコールは肝臓の大敵、なるべく控え、週に数日は休肝日を設けましょう。

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