日本医師会 公益社団法人日本医師会は、全国の都道府県医師会の会員をもって組織されています。

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お知らせ・活動等

国際的な活動(世界医師会)

2014.1.20
2011年の活動

1. 第188回WMAシドニー中間理事会

(1)概要
WMA中間理事会が4月7日から9日まで、32医師会のほか、オブザーバー参加の赤十字国際委員会、国際医学生連盟等を含め、総勢約120名の出席の下、オーストラリアのシドニーで開催された。多くの国の医師会からは、東日本大震災に対するお見舞いと激励の言葉が寄せられた。
なお、日医役員については、今般の震災や原発事故に鑑み参加を控え、鶴岡慶国際課長のみが参加した。
理事会では冒頭、オーストラリアの保健大臣のニコラ・ロクソン氏が祝辞を述べ、オーストラリアの禁煙運動では政府と医師会の連携で成果を上げているとの報告が行われた。
その後、WMA議長、副議長、財務担当役員の選挙が行われ、理事会議長にハイカーワル氏(オーストラリア)、理事会副議長に石井正三常任理事、財務担当役員にモンゴメリー氏(ドイツ)がそれぞれ選出された.
続いて、3月の東日本大震災と2月のニュージーランドの大地震の犠牲者に対し黙祷がささげられ、その後、今回日医のWMA理事が参加出来なかった理由が事務局長より説明された。引き続き、鶴岡国際課長が震災と原発事故について各国からのお見舞いに対する謝辞を述べ、JMAT(日本医師会災害医療チーム)の活動を中心に簡単な状況報告を行った。

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(2)審議内容と決議内容

1)日程
4月7日(木)理事会全体会議、医の倫理委員会、財務企画委員会
4月8日(金)財務企画委員会、社会医学委員会
4月9日(土)理事会全体会議


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2)新役員選出
理事会議長:ムケシュ・ハイカーワル(オーストラリア)
理事会副議長:石井正三常任理事
財務担当役員:フランク・モントゴメリー(ドイツ)


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3)東日本大地震について
3月の東日本大地震と2月のニュージーランドの大地震の犠牲者に対し黙祷がささげられた。そのあと今回日医のWMA理事が参加できなかった理由が事務総長より説明された。引き続き鶴岡国際課長が東日本大地震と原発事故について各国からの見舞いに対するお礼を述べJMATの活動を中心に簡単な状況報告を行った。また、ニュージーランドのフォーリー会長より2月の同国の地震について報告があり、地震直後の日本の救援隊の活動に感謝の意が表明された。


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4)医の倫理関係
①委員長選出:トゥルン・ジャンビュ(ノルウェー) 
②10月の総会に付託される文書
・終末期医療に関するWMA声明の修正案
・東京宣言の遵守を監視し報告するための機構の構築に関する勧告の修正案
③検討のため各国医師会に回付される文書
・苦痛緩和のための鎮静剤使用における倫理に関するWMA声明案
④作業部会に関する件
・臓器移植・調達に関する作業部会は10月の総会に向けて検討。
・「ソーシャルメディアの専門的倫理的活用に関するWMA声明案」は作業部会を設置して検討。
・「死刑の実施に薬物を流用することに関するWMA理事会決議案」は作業部会を設置して検討。
・プラセボ使用に関する作業部会は7月13日から15日の日本での開催が困難なため、ブラジルのサンパウロに開催地を変更。
⑤次回のヘルシンキ宣言の修正まで検討を延期する文書
・小児を被験者とする医学研究の倫理原則に関するWMA声明案
・バイオバンクに関する医師の倫理的責任に関するWMA決議案


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5)社会医学関係
①委員長選出:サー・マイケル・マーモット(イギリス)
②10月の総会に付託される文書
・刑務所における健康状態、結核の拡大およびその他感染症に関するWMAエジンバラ宣言の修正案
・慢性疾患が世界に与える負担に関するWMA声明案
・医療の社会的決定因子に関するWMA声明案
③検討のため各国医師会に回付される文書
・医療分野における暴力に関するWMA声明案
・武力闘争時における医療関係者の保護と保全に関するWMA声明案
・タバコおよびタバコ由来製品による健康被害に関するWMA声明案
・適切な疼痛緩和治療に関するWMA決議案
④作業部会に関する件
・健康と環境に関する文書を検討していた作業部会は、このテーマを別の文書である「健康の社会的決定因子に関するWMA声明案」の作業部会に託して内容の検討を続けることとする。


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6)財務企画関係
①委員長選出:レオニード・エーデルマン(イスラエル)
②今後予定されている会議
 2011年10月 モンテビデオ総会(ウルグアイ)
 2012年 4月 プラハ中間理事会(チェコ)
 2012年10月 バンコク総会(タイ)
③WMA戦略プラン
WMA事務局では今後の活動の指針を作成する材料とするため、全加盟医師会に対してWMAの加盟に関するアンケート調査を実施する。  
④災害医療と公衆衛生のネットワーク構築
本件について日医を含めた作業部会を進めてきたが、今回「災害対策と医療の対応」と題した文書を作成して同じ作業部会で検討を進める。
⑤WMAジュニアドクター・ネットワーク
若手医師をWMAの準会員に参加してもらい、世界の若手医師同士のコミュニケーションを促進するネットワークの構築に向けてWMA事務局長を中心とした活動が行われているとの報告があった。
⑥新規加盟
加盟申請がタンザニアとトリニダードトバコからあり、前者は組織上の問題があり今後WMAにて調査してから加盟を検討する。後者は10月の総会に付託することとなった。



2.WMAモンテビデオ総会

(1)概要
 10月12日から15日までWMA総会がウルグアイのモンテビデオ市で開催され、本会から代表として横倉義武副会長と石井正三常任理事、アドバイザーとして畔柳参与が参加した。総会に先立ち、プラセボ、災害医療に関する作業部会が開催されたほか、若手医師ネットワーク会議が開催された。
参加医師会数は46医師会および国際医学生連盟、国際女医会、ラテンアメリカ・キューバ医師会連合等出席人数 324名(日本からは6名参加)であった。
会長選挙および次期会長選挙では、新会長(2011-12年)にホセ・ルイス・ゴメス・ド・アマラール氏(ブラジル医師会)が就任した。次期会長選挙には2名が立候補し、セシル・ウィルソン氏(アメリカ医師会)が選出された。ウォンチャット・サブハチャトゥラス氏(タイ医師会)は前会長となった。
また会期中には、CMAAO(アジア大洋州医師会連合)加盟医師会と意見交換の場を持ち、同地域の声をWMAに反映させるためにCMAAOにおける情報交換をさらに活発に行うことが確認された。

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(2)審議内容と決議内容

1)日程
10月11日(火)役員会議、作業部会(プラセボ、災害医療他)、
        若手医師ネットワーク会議
10月12日(水)理事会、医の倫理、財務、社会医学各委員会
10月13日(木)準会員会議、学術集会「禁煙」
10月14日(金)理事会本会議、総会式典
10月15日(土)総会全体会議、理事会


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2)医の倫理関係
①新規採択文書
・東京宣言遵守のための監査を可能とする監視と報告体制の強化に関するWMA勧告(PDFPDF
・ソーシャルメディアに関するWMA声明(PDFPDF
②改訂案が採択された既存文書
・終末期医療に関するWMA宣言(PDFPDF
③新規議事及び作業部会で検討・継続審議となった議事
・臓器と組織の提供に関するWMA声明案
・緩和的鎮静における倫理に関するWMA声明案
・ヘルシンキ宣言
 医学研究におけるプラセボの使用について作業部会(議長国ドイツ)は2011年の夏にサンパウロで専門家を招いて本件に関する会議を行った。本会も作業部会のメンバーとして石井常任理事と畔柳参与が参加した。作業部会の報告を受け、WMAは2014年のヘルシンキ宣言採択50周年に向けて同宣言の全面改訂の検討を開始することし、現在の作業部会を増員し、同宣言の改訂の検討に当たらせることとした。また2012年にロッテルダムにて国際倫理学会と同宣言に関する会議の共催を検討することとした。


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3)社会医学関係
①新規採択文書
・バーレーンに関するWMA決議(PDFPDF
・医師会の独立性に関するWMA決議(PDFPDF
・慢性疾患のグローバルな負荷に関するWMA声明(PDFPDF
・健康の社会的決定因子に関するWMA声明(PDFPDF
・経済制裁と健康に関するWMA決議の再確認に関するWMA決議(PDFPDF
・武力衝突およびその他の暴動における医療関係者の保護と尊厳に関するWMA声明(PDFPDF
・適切な疼痛治療へのアクセスに関するWMA決議(PDFPDF
・世界におけるハンセン病対策及びハンセン病患者に対する差別撤廃に関するWMA宣言(PDFPDF
・グローバルアピール2012に対するWMA支持表明
②改訂案が採択された既存文書
・刑務所の環境及び結核・その他の感染症の蔓延に関するWMAエジンバラ宣言(PDFPDF
・タバコとタバコ製品による健康被害に関するWMA声明(PDFPDF
③新規議事、並びに作業部会で検討・継続審議となった議事
・武力紛争時におけるWMA決議修正案
・医療分野における暴力に対するWMA声明案
・医師のストライキにおける倫理的影響に関するWMA声明案
・電子タバコに関するWMA声明


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4)財務企画関係
①新規採択文書
・災害対策と医療に関するWMAモンテビデオ宣言(英/和)
②今後の会議開催日程
2012年4月 プラハ中間理事会(チェコ)
2012年10月 バンコク総会(タイ)
2013年4月 ロンドン中間理事会(イギリス)
2013年10月 フォルタレザ総会(ブラジル)
③新規加盟
トリニダードトバコ医師会、タンザニア医師会、ウズベキスタン医師会(100加盟医師会)


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5)東日本大震災関連
本総会の席で、「東日本大震災と福島での原発事故後のJMATの活動」について石井常任理事が講演した。続いて、アメリカ医師会のラザルス次期会長が医療関係者のための防災研修プログラムについて講演した。
また、アマラール新会長の提案により、総会にて被災者に対して黙とうが捧げられた。


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6)学術集会
「禁煙」をテーマに開催し、計8名の演者による講演と活発な議論が行われた。


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7)その他、総会時における各国との交流など
①CMAAO
会期中にCMAAO加盟医師会からの参加者と意見交換会を開き、同地域の声をWMAに反映させるためにCMAAOにおける情報交換をさらに活発に行うことが確認された。これにはWMAも含め約40名が出席した。また、11月に開催されるCMAAO台湾総会の準備および定款改訂の作業のために、台湾医師会、韓国医師会の代表らと別途打合せ会を開催した。

②若手医師ネットワーク
10月11日には各国の若手医師の代表が集まり初めてとなる若手医師ネットワーク会議が開催され、WMAとの連携について積極的な議論を行った。