健康交差点No.10 エッセー 診察室から 前号 目次 次号
男の手料理
弘兼憲史(漫画家)

イラスト 料理が得意なのには理由がある。山口県岩国市での少年時代、結核で自宅療養中の父親に連れられて川釣りに行くことが多かった。手塚治虫に憧れ、家で漫画を書くのが趣味だった私なのだが、釣った魚をその場で腹を裂き、串刺しにして焼いて食べることに面白さを感じ、持ち帰って料理をするようになった。学生時代は寮生活だったが、大学卒業後のサラリーマン時代に1人暮らしを始め、本格的に包丁を揃え、さまざまな料理に挑戦し始めた。

 漫画家になって以来、夕食はプロダクションの男5人で合宿のように交代で自炊している。栄養が偏らないように肉と魚は交互にして、バリエーションを考え、料理を作っている。包丁の使い方は手取り足取り私が教えるし、材料を買出しに行くのも私の仕事だ。眠気覚ましやストレス解消に台所でキャベツやネギを刻んだりもする。午前0時に仕事を終えて帰宅し、就寝前にDVDの映画を鑑賞しながら、好物の赤ワインを2合と決めて飲むのが至福の時である。

診察室から 患者負担増に反対しましょう
 政府は、「患者さんの窓口負担を増やさなければ、健康保険の財政は破たんする」といいました。日本医師会は、患者さんの負担を増やすことを避けるために、昨年4月から医療機関の報酬の引き下げにも応じました。にもかかわらず、政府は、強引に患者負担増を決めてしまったのです。

 ところが、最近の調査で、健康保険の財政がよくなり、4月に予定されている健康保険の3割負担は実施する必要もないことが分かりました。

 皆さん、一緒に患者負担増に反対しましょう。

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