健康交差点No.37 エッセー 診察室から 前号 目次 次号
気が和む時間
早見 優(歌手)

 グアムやハワイで幼少期を過ごしたが、豊かな自然に囲まれ、真っ黒に日焼けして、海辺でのびのびと遊んでいた。15歳の時にデビューしたが、今のように日焼けが格好いい時代ではなく、周りの大人たちには、よくそのことを指摘されたものだった。

 多忙な仕事に環境の変化も加わって、デビュー時にはよく風邪を引いていた。これではいけないと、健康に気を配って、バランスのいい食事を取り、十分な睡眠を取るようにした結果、ここ15年くらいは本当に風邪を引かなくなった。今は夫と2人の娘の健康管理もしなければいけないので、帰宅時には手を洗うことと、色彩で食欲をそそるような盛り付けの食事を作るよう心がけている。

 最近、前向きにものごとを考え、おなかを使って笑うことが1番健康につながると私は思っている。忙しいからといわないで、気の合う友人との楽しい語らいの時間を持つことも、また大切なのではないだろうか。

診察室から 数字が示す日本の危機
 1.29。この数字は、厚生労働省が発表した2003年の日本の合計特殊出生率です。

 合計特殊出生率とは、1人の出産可能な女性(15から49歳)が生涯、何人の子どもを生むのかを推計したものです。この数字が2.0を下回れば、総人口は減少するといわれており、このまま出生率が低下し続ければ将来深刻な事態を招きかねません。

 国が、育児支援事業を国家的事業として、より積極的に対応することが望まれています。

前号 目次 次号

Copyright © 2002 Japan Medical Association. All rights reserved.