日医ニュース 第902号(平成11年4月5日)
視点 |
准看護婦の資質の向上および |
准看護婦の資質の向上に関する検討会と移行教育に関する検討会の検討内容が,最近歪曲され,「准看廃止」を前提にはじめられたような印象を社会に与えていることは,われわれ日医として,不本意なものといわざるを得ない.機会があるたびにわれわれが主張しているように,両検討会は,平成9年12月に坪井栄孝会長と厚生省健政局長との間で合意のうえ,取り交わされた文書により設置されたものであることは明白である.あくまでも,「准看護婦」の資質の向上を目的に設置されたものである.准看護婦制度とその養成制度の存続問題は,平成8年12月の准看護婦問題調査検討会で完結されたもので,現在の両検討会はその存続か廃止かを検討するものでないことは,それぞれの検討会がはじめられた平成10年3月の時点で,日本看護協会の発言に対しても,厚生省当局が発言しているところである.
3月5日号の日医ニュースの「視点」においても,その問題点と主張は指摘したところであり,重複は避けるが,われわれとしては,平成11年2月から3月に行われた高看および准看養成所の受験状況と合格者数,ならびに働きながら学ぶ必要がある生徒の割合,養成所に対する政府,厚生省の無定見な補助金カットとその影響,准看養成制度のなかで「働きながら学ぶ」ための可能かつ適正なカリキュラム時間数などを,早急に調査したいと考えている.