日医ニュース 第908号(平成11年7月5日)
医薬分業のあるべき姿を討議 |
六月十七・十八の両日,韓国医療視察団が来日し,日医の役員と協議会を開催した.
韓国では,近々,政府が強制的な医薬分業を実施する予定になっているが,韓国の医療関係者は,韓国医師会を中心として,この強制分業の制度化に反対している.
今回の訪問は,日本での医薬分業の現状と今後の推移,問題点を探ることにあった.
韓国側からは文太俊韓国医師会名誉会長,柳聖煕韓国医師会長,朴煕伯韓国医政会長,金在正ソウル特別市医師会長,朴吉壽京畿道医師会長の五名が代表団として参加し,日医からは,坪井会長はじめ九名の役員が参加した.
十七日の協議会では,あらかじめ韓国側から提出されていた医薬分業に関する質問事項を中心に,日医側から回答が行われ,引き続いて活発な討論が行われた.
翌十八日,視察団一行は,長野県上田市を訪問し,上田市医師会,薬剤師会のそれぞれの役員と協議した.内容は,上田市での医薬分業の発展や現在の問題点などであり,医薬分業のあるべき姿について,積極的な討議が行われた.
今回は,隣国である韓国の医師会を中心とした医療界の代表者との協議会であり,韓国側代表としては,日本の医療制度について得たい情報も多く,今後も日医とこのような形の協議会を続けていきたいとの希望を明らかにした.