日医ニュース 第960号(平成13年9月5日)

毎日新聞の不当記事申し入れに対し
「説明や配慮が不足」と回答


 毎日新聞は,七月十六日付朝刊で,あたかも医師のほとんどが,「二百五円ルール」を悪用しているかのような記事を掲載した.日医は,早速翌日,記者会見を開催するとともに,当該記事の掲載趣旨を問い質す書状を送付.これに対して,毎日新聞社からの文書は,本会抗議に対する回答にはほど遠い現場記者の弁明にしかすぎなかった.そこで,八月六日,改めて毎日新聞社に「医師全体の名誉を傷つける卑劣な報道」であることを申し入れ,その回答が八月十六日に届けられた.
 なお,報道姿勢が間違っているにもかかわらず,回答には謝罪も反省も見受けられず,到底納得いく内容ではない.

毎日新聞社からの回答
 貴殿よりの八月六日付け「貴紙新聞報道について」の書面を拝見いたしました.ご指摘のような「意図的に医師を冒とく」したり,「『二百五円ルール』に名を借りて医師全体の名誉を傷つける」ような趣旨は毛頭ございません.その点は,ご理解いただければと思います.
 当該記事に対しては貴会をはじめ医療関係者の皆様から少なからぬ抗議,反論が寄せられており,私どもといたしましても,誠心誠意,対応させていただく所存です.当該記事が結果的にせよ「医療の現場で良心的な治療と請求事務を行っている」善良な医師の方々に不快な印象を与え,憤りを招いたとすれば,私どもの本意でなく,はなはだ遺憾です.もとより,真面目に努力されている多くの先生方にご迷惑をかけるつもりはまったくなく,「あたかもすべての医師が不正を働いているかのような誤解」を与えてしまったとすれば,当該記事の意図はともあれ,説明や配慮が不足していた点を真摯に受け止めなければいけないと考えています.
 取り急ぎ,この書面をもって回答とさせていただきます.


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