日医ニュース 第971号(平成14年2月20日)


ORCAプロジェクト通信(第5回)


ORCAプロジェクトとは

 ORCAプロジェクトとは,各医療現場に標準化されたオンライン診療レセプトシステムを導入し,互換性のある医療情報をやりとりできるようにする日医の計画(ORCA:Online Receipt Computer Advantage)である.このプロジェクトでは,開発したレセプトプログラムやデータベースを,全国の医師,医療機関がだれでも無料で利用・改良できる公開ソフトウェア(オープンソース)の方式をとる.また,ORCA方式のレセコンを標準端末として,情報の交換,蓄積,点数改定データの配信などができる,新しい医療情報ネットワークのインフラとして期待されている.
 このORCAプロジェクトは,昨年11月20日に行われた「日医IT化宣言」の中核を担うプロジェクトでもある.現在は,本年4月の本運用を目指して,全国104カ所の会員医療機関と88社の協力業者による,レセプトプログラム(無床診療所向け)の試験運用が行われている.

オープンソース化の方針

 ORCAプロジェクトで開発したプログラムならびにデータベースの完全公開は,2月末を予定している.この公開は,「日医オープンソース使用許諾契約」に沿って行われ,著作権を尊重したうえで,万人に利用を許可するものである.この方式により,基本システムが自律的に改良され,進化していくとともに,周辺にそれを応用したベンチャービジネスが誕生する素地もできる.また,多くのプログラマーが参加するため,否応なくシステムのセキュリティーも高まり,特定企業に独占される恐れがない.

日医オープンソースの特徴

 高い透明性とユーザーによる改良を認めるのが,一般的なオープンソース方式の大きな特徴である.これらの長所を取り入れたうえで,「日医オープンソース使用許諾契約」では,医療分野で必要と思われた,一種の制限がかけられている.
(1)通常は無制限許諾であるが,人の生命の保護の観点から,使用許諾終了規定を備えたものであること.
(2)診療そのものに関わるマスター類については,変更後の再配布を禁止していること(薬剤情報のデータベース等,改変が生命に関わることもあるもの).
(3)日本語で書かれていること(通常は英語).
上記3項以外は,海外のオープンソース宣言とほぼ同様である.

・非独占かつ無償 ・変更が可能
・再配布が可能 ・無保証

ORCA本運用の第一次募集について

 ORCAレセコンの導入は,通常,地元業者から購入してメンテナンス契約をするという,従来のメーカー製レセコンと同じであることは以前に紹介した.本年4月の本運用スタートには,本試験運用の実績を基に,技術力やサポート体制が充実している協力業者のサポート可能地域から,医療機関の第一次募集を開始していくこととなった.現在,決まっている地域ならびに業者は,以下のとおりである.

北海道:
JRCエンジニアリング(株)
Tel:0422-45-9661
担当:三好(企画調査室)または西尾(技術部)
石川県:
(株)石川コンピューターセンター
<Tel:076-268-8315>
担当:金森(医療システム本部)
福井県:
(株)石川コンピューターセンター
<Tel:076-268-8315>
静岡県:
JRCエンジニアリング(株)
<Tel:0422-45-9661>
島根県:
(株)マツケイ
<Tel:0852-32-1630>
担当:角森(システムサポート課)または四方田(事業企画部)
広島県:
(株)ミウラ
<Tel:0849-54-5522>
担当:藤井(第2営業グループ)
ヒロシマシステムサービス(株)
<Tel:082-273-7011>
担当:内田(代表取締役)または藤原(システム企画部)
愛媛県:
(株)ピーエスシー
<Tel:089-963-4192>
担当:相原(ネットワーク事業部)

 なお,第一次募集ということもあり,各社でサポート可能地域や扱い件数に限りがあるため,ご了承願いたい.

<ORCAプロジェクトの詳細な情報は下記のホームページで紹介しています>
http://www.orca.med.or.jp/


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