日医ニュース 第975号(平成14年4月20日)

人口動態統計特殊報告 厚労省
結婚前の妊娠が増加


 このたび,厚生労働省は人口動態統計のテーマ別調査の一つとして,「出生に関する統計」を発表した.
 これによると,平成十二年の妻の平均初婚年齢は二七・〇歳で,昭和五十二年で二五・〇歳,平成四年で二六・〇歳であったのに対して,晩婚化がスピードアップしていることがわかる.また,昭和四十二年以降生まれの女子では,三〇歳までに生んだ子が一人にも満たないという結果が出た.
 第一子出生までの結婚期間別の出生割合をみると,昭和五十年では十カ月がピークであったにもかかわらず,平成十二年では六カ月が増加している.結婚期間が妊娠期間よりも短い出生数は増加傾向にあり,平成十二年では,嫡出第一子出生数の四分の一程度となっている.これは結婚式を挙げたとき,または同居を始めたときにはすでに妊娠していた可能性のある出生が増加しているといえる.母親の年齢階級別にみていくと,平成十二年では,十代後半で八割,二十代後半で六割となっており,年齢層が若くなるほど多くなっている.
 その他,双子や三つ子で生まれる出生数が増えており,特に三十代以降で増加していることや,出生時の平均体重が減少傾向にあること―などが特徴として挙げられる.


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