日医ニュース 第976号(平成14年5月5日)
医療現場での意見等提出を要望 |
今年度最初の中医協総会(星野進保会長)が,四月十七日に開催され,日医から,青柳俊副会長,菅谷忍・櫻井秀也・青井子の各常任理事と佐々英達全日本病院協会長が出席した.
総会並びに小委員会の新委員の紹介の後,冒頭に青柳副会長が,(1)診療報酬改定についての相当数の意見・要望・抗議が日医に届いていることを受けて,次回の開催日までに厚生労働省に届いた意見・要望・抗議を資料として提出すること(2)それぞれの疾病に関する手術件数の科学的根拠を明示すること―の二点を要望した.(1)については,事務局で次回までに資料として提出することが決定したが,(2)については,支払側から改定の内容のやり直しになるという反対意見が出たため,厚生労働省が事前説明を行い,新事実があれば中医協の場で議論をするという方向になった.
つづいて議事に移り,「急性期入院医療試行診断群分類を活用した診療内容に関する調査」について,平成十三年の四月開始より一年が経過したこともあって,事務局より中間報告の説明が行われた.青柳副会長は,前回までの調査と今回の調査を比較し,継続性・連続性の検討をすべきであることと,平均在院日数の平均値の意味を確認すべきであると主張した.また,試行調査検討委員会を通した説明を行うべきであることも併せて要望した.
その後,医療用具に係る保険適用の取り扱い,新薬の薬価収載について説明があり,中医協として,これを了承した.参考人より,ヒューマンエラー回避のため,類似薬品名をなくす対応策を検討してほしい旨の注文があり,厚生労働省医薬局で関係団体に助言・指導していくという回答があった.
次回以降,医療経済実態調査の報告,高度先進医療,医療機関別の包括評価の内容についての議論が行われる予定である.