日医ニュース 第992号(平成15年1月5日)
第1回自浄作用活性化委員会(プロジェクト)開催 適切な自律自浄作用を求めて |
日医の第一回自浄作用活性化委員会(プロジェクト)が,昨年十二月十九日に日医会館で開催された.本プロジェクト委員会は,日医自身による自発的な判断を持って,会員の不祥事や紛議に迅速に対処していくための具体策を検討するために設置されたもので,担当役員は,糸氏英吉副会長,櫻井秀也常任理事.
担当の糸氏副会長の司会で開会.冒頭,坪井栄孝会長は,「医師や医療関係者の不祥事や不正の問題が看過できない現状のなかで,適切な自律自浄作用を積極的に推進することとした.従来からある『裁定委員会』は受身のものであり,活性化の役割を持たせるために,新しく,本プロジェクト委員会を設置することとした」と述べ,国民の医師に対する不信感を払拭するためには,(1)予防(2)検証(3)是正―の三つの機能を,横断的に整える必要がある点を強調した.
引き続き,坪井会長は,委員長に日医代議員会副議長でもある石川育成岩手県医師会長を指名し,「日本医師会の自浄作用活性化を目指した具体的方策」を諮問した.
各委員の自己紹介の後,フリートーキングに移った.
フリートーキングでは,地域医師会での情報入手の必要性,医師会相談窓口の事例分析による不正不祥事例の早期発見,訴訟を含むマスコミ対策の徹底,都道府県医師会内での自浄作用活性化委員会の立ち上げ―などさまざまな意見が出され,すべての日医会員の自浄作用の意識浸透に向けた方向が示された.
今後は,三月までに二回開催し,具体的方策について議論を行っていく予定になっている.
〈自浄作用活性化委員会(プロジェクト)〉
石川 育成(岩手県医師会長)
岩砂 和雄(岐阜県医師会長)
黒川 清(東海大学総合医学研究所長)
米田 正國(奈良県医師会代議員会議長)
佐々木健雄(東京都医師会長)
竹嶋 康弘(福岡市医師会長)
田中 忠一(神奈川県医師会長)
寺岡 暉(広島県医師会副会長)