日医ニュース 第997号(平成15年3月20日)
朝日新聞社に公開質問状を送付 |
さる二月二十一日付朝日新聞の投稿欄「私の視点」に,手塚和彰千葉大学法経学部教授の「医療費抑制に医師会は自らを律せ」と題する文章が掲載された.
内容は,「日医の三割負担への反対運動は,自分たちの売り上げが減るのを拒む『産業の論理』そのもの」から始まり,「医師会は票の力を背景に,国会で決まったことをひっくり返そうとしている」と,日医批判に終始し,「これでは,昔陸軍,いま医師会ではないか」と結んでいる.
これに対して,日医は,即日,次の六項目にわたる質問状を朝日新聞社に送付.
(一)「先進国のうち,医師が自らの判断に基づいて出来高制で医療を供給し,その対価を保険に請求できるのは日本だけである」といわれている根拠.(二)「日本の開業医が経済的に世界で最も恵まれていることを否定できる人はいない」とする根拠.(三)「医師の側が,国民に対する責任を果たすだけの改革に取り組んでいるとは,とてもいえない」という根拠.(四)「高齢化と医療費の高騰に直面しているドイツは,これらのハードルをクリアしつつある」という根拠.(五)「三者で堪え忍ぶ」の三者の意味.(六)「旧陸軍」で表現されたいこと.
朝日新聞社からは,著者出張中との回答が寄せられ,現在もまだメールでやりとりを行っているところである.詳細は,日医ホームページ(http://www.med.or.jp/)のFor the Doctorのなかの,会員向け情報(メンバーズルーム)内に掲示.