日医ニュース
日医ニュース目次 第1031号(平成16年8月20日)

社会保障審議会医療保険部会
厚労省は,後期高齢者は独立型を企図

左から2人目、松原謙二常任理事

 社会保障審議会医療保険部会が,七月二十八日,厚生労働省で開催された.
 議題は,医療保険制度体系に関する改革についてであり,当日は,「基本方針に基づく医療保険制度改革に関する論点案」および「これまでの医療保険部会における議論の整理」が示された.
議論の整理では,(一)基本的な考え方,(二)高齢者医療の在り方,(三)高齢者医療制度─についてまとめられている.
 「今後の検討の方向性(事務局案)」では,懸案の後期高齢者医療制度について,「独立した制度を設ける方向で議論を詰めるべきではないか」としている.
 事務局案では,高齢者医療制度に対する,基本的考え方として,(1)社会保険方式の維持(2)前期高齢者と後期高齢者それぞれの特性に応じたサービスに着目した制度─を挙げ,後期高齢者医療制度の財政方式は,(1)高齢者の保険料と現役世代からの支援金の位置づけ(2)被用者保険・国保による支援金負担の在り方等(3)国保,被用者保険の費用負担の在り方(4)前期高齢者に対する公費負担の在り方―を論点として挙げている.
 また,負担能力を上回って高齢者医療費が伸びた場合には,その部分をどのように評価し,負担すべきか,具体的に検討すべきではないかとしている.
 国保の再編・統合については,「市町村国保について,当面は,都道府県の二次医療圏を基本に再編・統合を行う」としている.

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