日医ニュース
日医ニュース目次 第1059号(平成17年10月20日)

社会保障審議会医療保険部会(9月21日)
実質を伴った診療報酬体系の見直しを求める

社会保障審議会医療保険部会(9月21日)/実質を伴った診療報酬体系の見直しを求める(写真) 社会保障審議会医療保険部会が,九月二十一日,厚生労働省で開催された.
 議題は,医療保険制度体系に関する改革について,であった.
 当日は,(一)診療報酬体系の見直し,(二)保険料賦課基準,(三)今後の生活習慣病対策の推進(中間とりまとめ),(四)船員保険の在り方―について,それぞれ議論が行われた.
 (一)では,(1)医療技術の適正な評価(2)医療機関のコストなどの適切な反映(3)患者の視点の重視(4)その他―について,厚労省から報告があった.
 松原謙二常任理事は,「医療技術の適正な評価は,手術についての施設基準と,症例数や医師の経験年数によって評価するとしているが,医療機関における症例数さえ多ければいいという考え方には疑問を感じている.また,新規技術の保険導入については,内保連,外保連から千件近い新規技術が上げられてきているので,最新の技術を保険導入し,国民の利益に資するようにしてほしい」と述べた.
 また,医療機関の機能分化について,松原常任理事は,「診療所は外来機能に,病院は入院機能に重点を置けば,人的な資源も有効活用できるのではないか」とし,持続可能性の視点から医療保険制度を議論することも大切だが,国民に必要にして十分な医療が提供できなければ,医療保険制度の本来的な意味はないと意見を述べた.

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