日医ニュース
日医ニュース目次 第1176号(平成22年9月5日)

都道府県医師会産業保健担当理事連絡協議会
地域産業保健センター事業の今後について

都道府県医師会産業保健担当理事連絡協議会/地域産業保健センター事業の今後について(写真) 都道府県医師会産業保健担当理事連絡協議会が七月二十八日,日医会館小講堂で開催された.
 今村聡常任理事の司会で開会.冒頭,あいさつに立った原中勝征会長は,本年四月に急遽(きょ),都道府県単位に制度変更が行われた地域産業保健センター事業において,現場での混乱に対応する各都道府県医師会の労をねぎらった.そのうえで,今般の,行政刷新会議の事業仕分け等のなかで,本事業への予算削減が行われることが決定したことに対しては,「現場の献身的な努力を踏みにじる対応に憤りを感じる」と遺憾の意を表明.「本日は,各地域が抱えている問題点等の情報を共有し,今後の対策に努めたい」と述べ,忌憚(きたん)のない意見を求めた.
 議事一では,今村(聡)常任理事が,「地域産業保健センター事業並びに産業保健推進センター事業に関するアンケート調査結果」について概説した.
 同常任理事は,「本調査は,四月の制度変更以降の現場の混乱やニーズをくみ上げることを目的として実施したものであり,実際に多くの問題点等が明らかになっている」と説明.そのうえで,本調査結果を基に今回の措置の改善を求める要望書を作成し,七月十五・十六の両日,長妻昭厚生労働大臣はじめ政務三役等に,提出したことを報告した.
 議事二では,鈴木幸雄厚労省労働衛生課長が,「地域産業保健センター事業並びに産業保健推進センター事業について」と題し,今後の事業のあり方について,厚労省の考え方を説明した.
 そのなかでは,本年四月に,地域産業保健センター事業を三百四十七の労働基準監督署単位から都道府県単位へ変更したことや,行政刷新会議による事業仕分けにより,産業保健推進センターの集約化と財政支出削減が提示されたことに伴い,類似の事業の横断的な見直しという観点から,地域産業保健センターまでもが見直されることになった経緯を説明.事業仕分けの結果,推進センター事業に関しては,(一)事業規模を三分の一に縮減することに捕らわれずに更なる削減を求める,(二)小規模事業場産業保健活動支援促進助成金事業の廃止,(三)自発的健康診断受診者支援助成金事業の廃止―が提示されたことから,「今は事業内容を一旦整理し,メンタルヘルス対策等を重点化したうえで,成果を示すことが,今後,必要な予算を確保するうえで重要である」との考えを示した.さらに,今後については,「地域産業保健活動が停滞しないよう,必要な予算は要求していく」と述べ,理解を求めた.
 質疑応答では,各都道府県医師会から,縮減後の小規模事業場の従業員の健康確保のあり方や都道府県医師会の今後の地域産業保健事業へのかかわり方など,さまざまな質問が寄せられた.また,「傷害保険の費用は,委託事業費から支出可能か」「地域産業保健センター事業を地区医師会に協力依頼するに当たって,再委託契約を結ぶことは可能か」「相談窓口を実施するに当たり,予約制にした場合でも,相談の有無にかかわらず,拘束時間に基づいた謝金の支払いを要望する」「消費税は都道府県医師会で払うのか,郡市区医師会で払うのか明確にして欲しい」等,多くの問題点が指摘されるとともに,厚労省の対応を求める意見が相次いで出された.
 最後に,今村(聡)常任理事が,「ブロック単位の意見を,産業保健委員会において集約し,今後,日医として,地域における産業保健のあり方を新たに提案していきたい」と総括し,会は終了した.

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