 |
第1197号(平成23年7月20日) |

仏像鑑賞のすすめ

仏像鑑賞といっても,私自身仏像に興味があったわけでもなく詳しいわけでもありません.
ただ最近,今まであまり気にも留めていなかった仏像に,なぜか心惹かれるような不思議な心境の変化が起きてきました.
恐らくその変化は私の年齢によるものと,本年三月の未曾有の東日本大震災,原発事故,それらにほとんど対応出来ない政権が,復興の道筋すら国民に提示出来ず混迷の極みにあるその無能ぶりに,この国の在り様への一層の社会不安が何らかの癒やし,平穏を求めているのかも知れません.
宗教的なものとはいえ,極めて多数の木造彫刻が千年以上も守り抜かれているのは,世界的にも稀有(けう)のことだそうです.仏像には大別して四種類あり,“如来”は悟りを得たもの,“菩薩”は悟りの修行中であり,“明王”,“天部”はそれらの守護者として位置付けられています.
いずれの仏達も,その時々出会った時の自分の心境を受け止め,ある時はやさしく慈愛を与え,またある時は厳しく導くようにも見えます.
合掌とは,右手の仏と左手の不浄な自己とを合わせることにより仏と一体化する行為だそうです.
皆様,改めて仏像に,また,その仏師たちの思いに心を馳(は)せつつ,合掌してみませんか.
(元)
|