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第1236号(平成25年3月5日) |

「四低」男

バブル期の頃に「三高」という言葉があった.女性が結婚相手の男性に望む条件「高学歴・高収入・高身長」のことで,好景気に沸いていたあの頃が懐かしい.時は移り,バブルがはじけ,身の丈にあった考え方を象徴するような「三平」(平均的な学歴・収入・身長)という言葉が静かに流行(はや)った時期があった.そして,五・六年前からは,不安定な社会情勢を反映して「三低」と言われるようになった.
「三低」とは「低姿勢,低依存,低リスク」の略で,それまでの条件とはかなり趣が異なる.「低姿勢」は,非威圧的で丁寧で真摯(しんし)な態度,女性や人を尊重する.「低依存」は,家事などの身の回りの事を相手に頼らない.「低リスク」は,リストラ等の少ない職種で,資格・免許・技術等を持ち,穏やかな性格で周囲とトラブルを起こさない等,なのだそうだ.
結婚条件ということを別にしても,これらが反対の男性は,今後ますます世の女性から嫌われる一方になるということは想像に難くない.更に男性にとっては熟年離婚に関する警鐘となる要素も含んでいるように思えてならない.昭和世代のオヤジにとっては適応し難い世の中に変化しており,困ったものである.
最近,「三低」に「低燃費」を加えて「四低」という言葉もあるそうだ.「低燃費」とは,節約が出来る男性のことであるが,ここで疑問に思った.果たして「低姿勢」「低依存」「低リスク」「低燃費」と揃(そろ)った,自立した,しかも覇気のない独身男性が,多大なエネルギー(?)を要する結婚生活をあえて必要とするのだろうか.今後,「五低」「六低」と増えるなら,残念ながらこれらは晩婚化の進行を煽(あお)るものでしかないように思うのである.
(パパゲーノ)
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