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第1247号(平成25年8月20日) |

大分県医師会長 近藤 稔

平成二十五年六月現在の大分県医師会員数二千百二十三名中勤務医は千二百八名,比率は約五七%,非会員は千四百五十九名である.勤務医は,県医師会の各種委員会委員三百一人中女性医師も含め六十七人が参加し,県医会報に勤務医リレー日誌を投稿し情報提供頂いているが,参加の機会や比率は少なく苦慮している.
県内医師の約七五%が一極集中しており,偏在と医師不足解消の一方法として,男女共同参画委員会を立ち上げ,短時間労働,院内保育の有無等々職場環境を調査し,男性医師の理解と女性医師の再復帰を図っているが,効果はいまだ不十分である.
勤務医も近年,途中または定年退職後独立される先生も増え,出身医局名簿を調べたら,勤務後三〇〜四〇%が開業している.TPP参加,混合診療,営利企業の医療への参入,聖域なき規制改革等で日本の公的医療保険制度崩壊が危惧され,将来に対する危機感は同一である.
無関心を払拭し,地域医療・福祉の充実発展に寄与するためにも勤務医時代から医師会活動に参加し提言すべきである.勤務医が動けば,より大きな力になる.
日本の公的医療保険を守り,国政での国民のための医療政策改善に現場を熟知した医師が大同団結し,日医を中心とした組織力・政治力の強化に勤務医の積極的参加を熱望する.
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