日医ニュース
日医ニュース目次 第1255号(平成25年12月20日)

日医定例記者会見

11月27日
次期診療報酬改定における「全体(ネット)プラス改定」「消費税率引き上げ対応分に対する完全な補填(ほてん)」を要求

 中川副会長と鈴木常任理事は,次期診療報酬改定において,「消費税率引き上げ対応分を除き,全体(ネット)プラス改定」「消費税率引き上げ対応分に対する完全な補填(ほてん)」を要求していく考えを改めて示した.
 鈴木常任理事は,同日午前に開催された中医協で診療側委員の意見書「診療報酬プラス改定の必要性」を提出したことを報告.「消費税率引き上げ対応分を除き,全体(ネット)プラス改定」「消費税率八%への引き上げ対応分に対する完全な補填(ほてん)」を求めたことを説明した.
 中川副会長は,日医の要望として,「二〇一四(平成二十六)年度診療報酬改定において,消費税率引き上げ対応分を除き,全体(ネット)プラス改定を要求する」と述べ,その根拠として以下の五点を説明した.
 (一)「社会保障・税一体改革」において,「消費税増収による財源を全て国民に還元し社会保障財源化する」と明記していることを示し,「社会保障の充実に充てることは国民との約束事項である」とした.
 (二)TKC医業経営指数の損益分岐点比率が依然として九〇%台であることを示し,「医療再興を確実なものとし,医療機能の分化・強化を進めるためにはプラス改定は必須である.現状は,過去の厳しい医療費抑制下で直面した医療崩壊の危機から脱することが出来るかどうかの瀬戸際である」と説明.
 (三)勤務医師の処遇改善が進みつつあるが,給与の伸びは病院(全体)で一%未満,診療所でも一%台であることや,政府・経済界等が経済の好循環実現に向けた賃上げに前向きであることを示し,医療界での医療従事者の処遇改善に関しては,「診療報酬の全体的な底上げはもちろん,地域包括ケアシステムの中核的機能を担う地域の中小病院や診療所の『かかりつけ医』に対して,特に手厚く配分することを要求する」とした.
 (四)財務省の審議会において,薬価改定財源をもって診療報酬本体の増額を行うことは不適当との認識を示していることに対しては,「健康保険法において薬剤は診察等と不可分一体であるため,財源の切り分けは不適当であり,薬価引き下げ財源は診療報酬全体の改定財源として活用すべき」とした.
 (五)消費税率八%引き上げに当たっては,「医療機関等に負担が生じないように引き上げ対応分に対する完全な補填(ほてん)をすることはもちろん,通常の診療報酬改定とは明確に区分して対応することを要求する」とした.
 更に,消費者物価指数で採用されている指数品目と医療機関の仕入れ取引の構成が異なり,正しく判定されないことから,診療報酬本体の改定率の計算式は,従来用いられてきた「消費者物価への影響」ではなく,「消費税率」を用いることを要求するとした.
 また,同副会長は,財務省,経済財政諮問会議,財政制度等審議会などにおいて,診療報酬のあり方について意見が及んでいることに対して,「財務省が診療報酬の各論まで踏み込み,引き上げの善し悪しを判断することはあり得ない.従来どおり,中医協でしっかり議論して決定する仕組みを維持するべきである」と強調した.

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