日医ニュース
日医ニュース目次 第1284号(平成27年3月5日)

プリズム

温泉の効能

 昔から温泉は身体に良いと言われている.温泉旅館の大浴場の壁には温泉の泉質と共に,禁忌と適応症が掲げられている.適応症の多くは切り傷,やけど,慢性皮膚病などの皮膚疾患.慢性腰痛,神経痛,筋肉痛,関節痛などの整形外科的疾患,そして慢性消化器病,胆石,慢性胆のう炎,更に慢性婦人病,虚弱体質にまで及ぶ.
 温泉好き(弱アルカリ,炭酸水素泉が好み)の私にとって最近良いニュースが飛び込んできた.県医師会立の温泉病院(回復期リハビリテーションを主とする病院)から「温泉療法による糖尿病患者の抗動脈硬化作用について」という論文が発表され,糖尿病患者においては,約百二十日間,四十〜四十一度の温泉に十〜二十分,週に五〜六回入浴すると,サラ湯に入っていた患者と有意差を持って動脈硬化が改善したというのである.アディポネクチンも増加したというのである.
 以前から経皮的に温泉成分である二酸化炭素,硫化水素,ラドンなどが吸収され,血管への良い作用があると言われてはいたが,糖尿病患者で非温泉療法者と比較した研究は初めてである.
 その上以前からではあるが,四十〜四十二度の温泉に約二十分間浸かると百キロカロリーほどエネルギーを消費すると言われているので,軽い糖尿病を患っている私は頻繁に温泉に行くことにした.わが家から三十分以内に大温泉地が二カ所,日帰り温泉は十五分以内に十カ所もあるのだから.
 たっぷり温泉に浸かった後,帰宅すると普段に増してビールが進む.ビールのカロリーはどのくらいなのかはあえて調べていない.
[参考文献:松村美穂子ほか 日本温泉気候物理医学会雑誌 2015;3:257-265]

(がんこ親父)

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